衛 環 第71号
平成10年7月30日
各都道府県
一般廃棄物処理行政担当部(局)長 殿

 厚生省生活衛生局
 水道環境部環境整備課長


在宅医療に伴い家庭から排出される廃棄物の適正処理の推進について(通知)


 標記については、かねてよりご尽力を願っているところであるが、在宅医療の普及に伴い、注射器、点滴バッグ等が一般家庭からも多く排出されるようになってきた。この結果、一部の市町村においては、こうした廃棄物の扱いに混乱が生じている例や、一方でごみ収集時に針刺し事故等が発生している例が報告されているところである。在宅医療の推進は、今後の高齢化社会においてますますその重要性が指摘されているところ、これに係る廃棄物の適正な処理が強く望まれているところである。
 ついては、貴管下市町村等に対し、在宅医療に伴い家庭から排出される廃棄物(以下「在宅医療廃棄物」という。)の適正な処理の推進、及びごみ収集時の安全確保の観点から、下記事項に留意の上、ごみ処理事業を実施されるよう周知徹底方よろしくお願いする。
 なお、在宅医療廃棄物の適正な処理については、今般、財団法人廃棄物研究財団が、厚生科学研究費補助金を受け、別添のとおり「在宅医療廃棄物の適正処理方策に関する研究報告書」をとりまとめたところであるので、参考とされたい。




 在宅医療廃棄物は一般廃棄物であることから、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「廃棄物処理法」という。)第6条の2第1項の規定に基づき、市町村が一般廃棄物処理計画に従って、その区域内における当該廃棄物を生活環境の保全上支障が生じないうちに収集し、これを運搬し、及び処分しなければならないこととなっている。
 したがって、在宅医療廃棄物の収集を通常の収集方法以外の方法で行う場合には、予め患者団体や都市医師会等の関係団体から事情を十分に説明聴取し、その理解を得て一般廃棄物処理計画の中に位置づける等の所要の手続きをとり、生活環境の保全上支障が生じないうちに収集し、これを運搬し、及び処分し得ることが必携となること。また、こうして決められた収集方法については、予め住民に対して普及・啓発に努めること。

 糖尿病用自己注射等の実施に伴って家庭から排出される使用済みの注射針等の廃棄物は、ごみ収集時等の針刺し事故の原因となること等を踏まえ、住民等に対し次のように指導されたい。
(1) 医師等の指示等に基づき医療機関に持参する際には、危険防止の観点から堅牢で耐貫通性のある容器を用いることが望ましいこと。
(2) 通常のごみ回収に排出する場合は、危険防止の観点から、予め針部分にキャップを被せた上で、堅牢で耐貫通性のある容器に入れて排出すること。その際、安全な処理の確保の観点から、「廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル」(平成4年8月13日付衛環第234号厚生省生活衛生局水道環境部長通知の別紙)に基づき、医療関係機関等から感染性廃棄物を排出する際に運搬容器に付けることとされているバイオハザードマークの付いた容器がある場合にはそれ(ない場合は「取扱注意」等の記載をした容器)を利用すること。
 また、空き缶やペットボトル等に入れて廃棄することは、リサイクル選別される可能性があることから望ましくないこと。
 なお、注射針等は衛生的処理の観点から燃えるごみとして処理することが望ましいので、市町村においては、体制を整備するとともに、地域住民に対して可燃ごみとして排出するよう指導に努められたいこと。