造血細胞移植ガイドライン

移植後早期の感染対策

2000年10月

 

造血幹細胞移植後早期の

感染管理に関するガイドライン

目   次
T.背景].参考資料
U.目的資料1.医療者への教育
V.定義資料2.造血幹細胞移植後のG-CSFの投与
-Evidenceに基づくReview
W.運用(ガイドラインの主旨)資料3.大量調理施設衛生管理マニュアル
平成8年厚生省
X.一般的感染予防策 (別添1)原材料、製品等の保存温度
Y.輸液ラインの管理 (別添2)標準作業書
Z.感染予防の為の薬剤の投与 ]T.引用文献
[.G-CSFの使用 ]U.参考文献
\.食事 作業部会・委員会

 

造血細胞移植ガイドライン-移植後早期の感染管理

T.背景

 

 1970年代にシアトルで厳重な無菌管理のもとに造血幹細胞移植が開始されて以来,本邦では長い間この方法が踏襲されてきた。最近欧米では無菌管理を積極的に簡略化する傾向にあり、国内でも無菌管理の簡略化が検討されるようになった。しかし、その対策は施設によって大きく異なり、多種多様な管理が施行されているのが現状である。無菌管理の方法の相違は、施設間での移植成績の比較を困難にしており、質の高い多施設共同研究を遂行するためには管理の統一を図ることが不可欠である。また、簡略化のメリットとして移植に関連するコスト削減と移植患者のQOLの向上が挙げられる。すなわち、ガウンテクニックや部屋の消毒などの対策を中止することによって削減されるコストを、他の重要な対策に再配分することが可能となり、移植患者がマスクやガウンを身にまとった移植スタッフのケアを受けることの精神的負担が軽減されることとなる。さらに現行の無菌管理を抗菌剤の乱用による耐性菌の出現といった多岐に渡る感染対策の視点から見直すことが重要な課題である。

 これらをふまえて、日本造血細胞移植学会ガイドライン委員会では,移植後早期の感染管理に関するガイドラインを作成した。作成にあたっては、各施設が簡略化を進める上で最も必要としている高温多湿の日本の現状にも配慮したエビデンスに基づいたガイドラインを目指した。このガイドラインの主旨は、設備や薬剤の進歩に依存して単に安易に簡略化を進めるというものではない。個々のスタッフ、患者、患者家族が感染に関して認識を高くもつことである程度の簡略化、そして今まで以上の感染予防が可能であるということが大前提である。そこで本ガイドラインではスタッフに徹底しなければならない「感染対策」の知識についても言及した。



U. 目的

本ガイドラインは下記を目的とした造血幹細胞移植後早期の感染管理に関する具体的な方法・留意点を示す。

(1)移植早期の感染管理の統一化を図り,質の高い臨床研究が行なえる基盤を作る

(2)院内感染・耐性菌対策の視点から現状における「無菌管理」を見直す。

(3)移植後早期の患者のquality of life(QOL)の向上を図る。

(4)資材費・人件費等のコストを削減し,経済効率のよい感染管理を行う。

 

V. 定義

  1. 細胞移植:すべての造血幹細胞源を用いた自家(autologous)よび同種(allogeneic)移植を意味するが,項目によっては自家,同種に分けて指針を示した。

  2. 患者:成人および小児を対象とした。

  3. 造血幹細胞移植早期:貧食細胞と粘膜による感染防御機構が著しく障害される移植前処置開始から好中球数が正常に回復するまでの期間とした。

  4. 感染管理:環境の整備,感染予防を目的とした薬剤およびサイトカインの投与,食事,中心静脈}ラインの管理等に加えて,院内感染対策を含めた統合的な患者管理を意味する。

 

 

W.運用(ガイドラインの主旨)

 本ガイドラインは,現状に比べてより質の高い感染管理をめざすものであり,安易に移植後早期の感染管理の簡略化を進めるものではない。本ガイドラインに基いて管理を行う場合,医療従事者がStandard precaution(資料1)等の感染対策の基本的な考え方を十分に理解し,感染予防に対する認識を高くもつこと,それに基づいて患者・患者家族への指導が十分に行われることが大前提である。

 

X.一般的感染予防策

1. 移植病室
 造血幹細胞移植早期に移植患者が治療を受ける病室を意味する。「無菌室」という呼び方は感染対策上,移植施設を混乱させる可能性があるため,本ガイドラインでは「移植病室」という名称を使用した。
2. 移植病室における一般的な感染管理
2.1. 環境

2.1.1. 通常,壁や床などの環境表面には細菌汚染があるが,これらの環境表面の細菌が患者に感染することは殆どないため,環境表面の消毒や滅菌は不要である(1)。また、環境の定期的な細菌検査も不要である(2、3)。但し,日常的な汚れの除去は必要である。
2.1.2. 移植病室は日常的な掃除を行い,アルコ-ルなどによる特殊な掃除は不要である。テ-プルなどの水平面の挨取りや換気口の格子なども日常の掃除によって挨の蓄積を避ける。一番重要なのは、:埃をきちんと除くことである。
2.1.3. 病室のホルマリン燥蒸やオゾン処理は感染対策上の有効性には疑問があり,毒性および催奇形性のため,その使用を推奨しない。
2.1.4. スリッパには感染対策上の有効性はみられないため(4、5、6),入室前のスリッパヘの履き替えは不要である。病室入り口の粘着性もしくは抗菌性マットの使用も推奨しない。
2.1.5. 病棟周囲に工事や修繕などがある時には、病院におけるアスペルギルス胞子が著明に増加するため,アスペルギルスの感染を引き起こす可能性が高い(7、8)。このような場合には,LAFやHEPAフィルタ-の使用が不可欠である(9、10)
2.1.6. 移植施設はアスペルギルス発症数のルチ-ン・サ-ベイランスを行うことが望ましい。6ヵ月で2倍以上のアスペルギルス症の発症があれぱ,感染対策のための環境評価を行う。この場合,換気システムの注意深い調査を施行する(11)


2.2. 同種移植(すべての造血幹細胞源を用いた移植を含む)における対策同種骨髄移植患者は原則的にHEPAフィルタ-またはLAFの装備された移植病室に入室させる(12、13、14)。特に,好中球減少が遷延(lO〜14日以上)している状況ではHEPAフィルタ-・LAFを備えた移植病室での管理を続行すべきである。

2.3. 自家移植(末梢血幹細胞移植を含む)における対策
自家移植においては,必ずしもHEPAフィルタ-やLAFの必要はなく1一般病室の使用が可能である。しかし,好中球減少が遷延し、アスペルギルスの病院感染の危険性がある場合や病棟周囲で工事が行われている時には、HEPAフィルタ-またはLAF付きの病室に入室させるべきである(9、10)
3. 患者
3.1. 皮膚・会陰・肛門周囲のケア
3.1.1. 移植患者は移植中も移植後も毎日シャワ-や入浴を行うことを勧める。ただし、入浴シャワ-ができない場合は、清拭等の手段によって全身の清潔を常に保つよう留意する。皮膚には刺激性の弱い石鹸を使用する。会陰・肛門周囲や静脈ル-ト刺入部のような感染の侵入口となりうる局所の皮膚は注意深く毎日観察する(1)
3.1.2. 皮膚の剥離や感染の危険性を最小にする努力をする。特に,移植患者の会陰・肛門周囲のケアを充実させる必要がある。会陰・肛門周囲は排泄毎にやさしく徹底的に清潔にすると共に、乾燥させるようにする(1)
3.1.3 膣の刺激を避けるために,生理中の免疫不全患者はタンポンを使用すべきではない。また,直腸体温計,浣腸,坐薬,直腸診なども皮膚や粘膜の破損を防ぐために可能な限り避けるべきである(1)
3.1.4. 女性は尿道口が便によって汚染されないように,トイレ使用後には会陰を前方から後方に拭き取るように指導する(1)
3.2. 移植後の口腔内の感染の危険性を減らすために,移植前治療開始前に口腔の状態を改善しておく(1,15)。しかし、必ずしも抜歯は必要としない。口内炎がひどい時には、鎮痛剤を適切に投与し、含噺をきちんと継続させ、口腔内の清潔を保つようにする。
3.3. 身につけるものは、通常の方法で洗濯された清潔な衣類とする。
3.4. 患者が検査診療の為、病室から出る場合は、埃や飛沫を避ける目的で、マスクの着用することを推奨する。ガウンの着用やシュ-ズの履き替えは必要としない。人ごみを避け、待合室で長時間待つことは避けるように配慮する。帰室時は必ず手洗いと含漱をおこなう。
4. 病棟スタッフ

スタッフが患者への感染源となってはならない。移植病室の管理を簡易化する前にスタッフを対象とした感染対策を充実させておかなくてはならない。資料1のStandard precaution及び感染経路別予防策を徹底させる。

4.1. 感染対策の基本は手洗いであり,手洗いを十分施行しないスタッフは手洗いができるようになるまで,業務から外されるべきである。手洗いは普通の石鹸で十分であるが,MRSAやVREがcolonizationあるいは感染した患者の診療、ケアの場合には薬用石鹸またはアルコ-ルの使用が必要である(16)
4.2. 移植患者への感染を防ぐために,スタッフ全員にインフルエンザワクチンを接種する事が望ましい(1、17)
4.3. ウイルス性上気道感染やインフルエンザなどの呼吸器感染症のあるスタッフは移植病室に入室しない事を推奨する。
4.4. 白衣などは常に洗濯し、日常的な清潔を保つようにする。
4.5. 帽子・マスク・スリッパの履き替えは感染対策上有効性が認められないため推奨しない(1、18)
5. 面会者

移植病室においてガウンテクニックやスリッパが使用されなくなると面会者が容易に移植患者に接することができるようになり,感染の機会が増加する。小児とりわけ乳幼児においては、家族の付き添いなしでは、入院生活を送ることが困難な場合が多い。そのため,面会者に感染対策を徹底させる事は極めて重要である。

5.1. 移植病棟への面会者には、移植患者に伝播する可能性のある感染症の有無についてスクリ-ニングする必要がある。下記のような感染性疾患のある面会者は移植病棟に入るべきではないし,移植患者や前処置中の患者に直接接触してはならない。このスクリ-ニングをするために、スタッフは感染予防について充分な知識を持つ必要がある(1)

5.1.1.上気道感染に罹患している人

5.1.2.インフルエンザ様症状を呈した人

5.1.3.感染性疾患に最近曝露した可能性がある人

5.1.4.帯状疱疹に罹患している人

5.1.5.水痘生ワクチン接種後6週間以内で水痘様発疹が認められる人

5.1.6.ポリオ経口ワクチン内服後3〜6週間以内である人

5.2. 移植病棟面会者としての最低年齢はないが,面会者は適切な手洗いと隔離予防策を理解して遵守できなけれぱならない(1)
5.3. 面会者の数はスタッフによる適切な呼吸器感染症スクリ-ニング,手洗いの指導などの感染予防策の教育や監督が可能な人数内に制限するべきである(1)
5.4. 面会者は適切に洗濯した清潔な着衣を着用し、長い髪の毛は束ねるなど清潔に留意する。
5.5. 病室には面会者個人の所持品はできる限り持ち込まない。
5.6. 面会者の移植病室・病棟内での飲食は禁止する。
5.7. 患者ベットに座ることは禁止し、室内の設備および物品に必要以外は触れないことを原則とする。
5.8. 患児の場合は、抱擁するなどの直接的に接触することが多いため、面会者の健康状態については十分に考慮する。また、患児の湿性の分泌物や排泄物に触れた場合の手洗いは十分に行うよう指導する。エプロン・マスクを使用することも考える。
5.9. 面会時間・回数等は、患者の病状・精神状態で決定していくことが望ましい。
6. 移植病室で使用する物品の扱い

6.1. 患者の生活物品

6.1.1. 患者の生活物品とは洗面洗髪用具,食事用具・寝衣・下着・スリッパ、ちり紙、リネン類、本、新聞、手紙、筆記用具・等を意味する。
6.1.2. すべてのものに滅菌処理を行ったり・あるいは紫外線照射を行う必要はない。
6.1.3. 物品は水拭きを行ない埃を取ったものを使う事を原則とする。そのために消毒剤を使う必要はない。本・雑誌・新聞・手紙なども例外ではないが、汚染のひどいものは好ましくない。
6.1.4. 植物・ドライフラワ-の持ち込みは、埃の集積、虫の混入、水・土の中の菌繁殖の点から禁止する。
6.1.5. 物品に触れた後には必ず手洗いを励行する。
6.1.6. 小児に使用する玩具はできる限り新品とし、汚染した場合洗濯・消毒をする。
6.2. 看護用品・医療器具

6.2.1.アイスノン、体温計、血圧計、聴診器、ペンライト、吸引器、輸液監視装置、等を意味する。

6.2.2.滅菌および紫外線照射は必要としないが埃をとるための水拭きを行ない清潔な状態で使用する。
6.3. 医療処置に使用する物品

6.3.1.処置セット、セッシ等を意味する。

6.3.2.侵襲的処置に使用する物品は滅菌されたものとする。

 

Y.輸液ラインの管理

1.1. 血管留置カテ-テルの感染率は挿入部位により異なる為、挿入部位の選択は重要である。
1.2. 感染のリスクを減少させるためには、閉鎖式輸液回路が有効であり三方活栓の使用は推奨しない(19)
1.3. 挿入部の処置は、適切な消毒薬を使用し、毎日観察できるよう透明もしくは半透明ドレッシングを使用する。


Z.感染予防の為の薬剤の投与

1.1. 腸内殺菌

1.1.1.現時点では、造血幹細胞移植後の抗菌剤による腸内殺菌のルチ-ン使用に関する有効性を積極的に肯定あるいは否定するdataが不十分である。従って、その使用は予防投与による抗菌剤耐性細菌を選択する危険性を十分考慮し、各施設、個々の患者で慎重に決定することが望まれる。(20、21、22、23、24)

1.1.2.グラム陽性菌による感染症の場合、発症時に適切な対処がとられれぱ、必ずしも致命率の増加につながらない。従がって、バンコマイシンの経口投与は原則として全例に施行すべきではない。(25、26、27、28)

1.2. 細菌感染予防のための静注用免疫グロブリン製剤のルチ-ン投与は不要である。しかし,低ガンマグロブリン血症(血清IgG<400mg/dl)のある移植患者においては、細菌感染を防ぐために予防的投与してもよい。(29、30)
1.3. アンホテリシンBの内服・吸入は真菌のoropharyngeal colonaizationの防止には有効であるが、消化管のそれには効果が少ない。また、これらのアプロ-チが、局所の侵襲的または播種性のカンジダ感染やアスペルギルス感染を予防したという報告はない。従がって、アンホテリシンBの局所投与による真菌感染予防をルチ-ンに施行することは推奨しない。(31、32)
1.4. 移植後早期の好中球減少期における、侵襲的真菌感染症予防のためにフルコナゾ-ルを内服(または静注)で投与することは推奨されるが、投与中はフルコナゾ-ル耐性真菌の出現に注意する。(33、34)
1.5. 侵襲的真菌感染症予防目的での低用量アンホテリシンB静注、イトラコナゾ-ル内服はフルコナゾ-ルと同等の効果があるが、毒性、bioavailabilityの点からすべての症例でその使用を積極的に推奨はできない。(35、36)

[.G-CSFの使用

1. 定義

1.1.G-CSFの予防的使用:

造血幹細胞移植後、好中球減少時の発熱(FN: febrile neutropenia)等のeventの発生の有無に関わらず、日常的にG-CSFの投与を意味する。

1.2.G-CSFの治療的使用:

造血幹細胞移植後、eventの発生後にG-CSFの投与を開始することを意味する。
2. G-CSF使用のガイドライン

2.1.自家(末梢血幹細胞)移植

2.1.1. G-CSFの使用により、好中球減少期間の短縮、感染性合併症の減少、移植病室管理の必要期間の短縮効果が認められるため、予防的使用が現時点では妥当である。
2.1.2. 但し、予防的使用では

#1 好中球減少期間の短縮効果は1-8日間にとどまる(38-57)
#2 costの削減効果は状況によって異なる(37、54、55、56、57、58)
#3 生命予後を改善する効果は確認されていない(38、45、50、52、53、55、59、60)
#4 再発リスク(特にmyeloid malignancyについて)に影響を及ぼす可能性を推察するのに必要なデ-タが現時点では得られていない
#5 長期的影響については充分なデ-タがない
といった点を考慮した上で使用を検討すべきである。
2.1.3. 感染症リスクの高い症例や、生着遅延が予想される症例では積極的な予防的使用が推奨される。
2.1.4. 真菌感染症、抗生剤に不応性の発熱、ショックや呼吸不全などを伴う重症感染症の発生時には治療的使用が強く勧められる。
2.2.同種移植

2.2.1. G-CSFの予防的使用により、自家移植の場合と同様の効果が得られる事が示唆されるため、予防的使用に妥当性があるとみなしうるが、これを裏付けるに充分なデ-タは得られていない。
2.2.2. 更に、同種移植においては自家移植と異なり、移植後の免疫再構築に関する影響や、GVHDの発生と重症度に与える影響、rejectionのリスクに与える影響については充分なデ-タがない。
2.2.3. 日本の施設の現状では、造血機能のすみやかな回復が、直接入院期間の短縮に結びつくものではなく、更に欧米のデ-タにおいても入院期間の短縮効果はみられていない。
2.2.4. 以上の点を考慮し、より慎重に使用を検討すべきである。
2.2.5. 感染症リスクの高い症例や、生着遅延が予想される症例では、積極的な予防的使用が推奨される。
2.2.6. 真菌感染症、抗生剤に不応性の発熱、ショックや呼吸不全などを伴う重症感染症の発生時には治療的使用が強く勧められる。
3. G-CSFの投与法

3.1. 投与量、投与経路:

1回5μg/kg(最も近いvial sizeに丸めることが勧められる)を1日1回、経静脈投与することを原則とする。より高用量を使用する意義は認められない(38、39、60、61)。また、効果不十分な場合の増量についても推奨されない。
3.2. 投与開始時期:

使用開始時期としては、移植後day1(early)、もしくはday5-7(delayed)から投与する方法(fixed regimen)と好中球数500/μ1以下となった時点から開始する方法(individualized regimen)がある。

予防的投与の場合、移植後day5-7より投与を開始する。より早期に投与を開始する意義は認められず(56ρ一67)、推奨されない。
3.3. 治療的投与の際は、eventの発生後すみやかに投与を開始する。
3.4. 投与終了時期は状況に応じて判断されるべきである。




\.食事

1. 背景

1.1. 食事は患者にとって大きな楽しみのひとつであり、入院生活におけるQOLを決定する大きな要素である。移植においては腸内細菌の問題とあわせて多くの施設では無菌食を提供しているところが多く、しかも各施設によって無菌食の定義はまちまちである。これは安全面を重視したものであり、患者にとっての満足感には至らないことが多い。腸内細菌の問題と合わせ、移植における本当に必要な食事と、その感染対策について考え直す必要がある。
1.2. 食品から発生する疾患はごくありふれたものであり、細菌やほかの病因微生物は普通の食品に存在している。食品からの感染のもとは、食品を扱う人、環境と食品そのものである。これらの微生物の大半はどんなに免疫力が低くなっても健康な人にはほとんど危険性はない。しかし、幹細胞移植を受ける患者にとっては、汚染されていない食事を取ることは大切である。
1.3. 最近、食品の衛生管理の新しい考え方としてHACCP(Hazard Analysis Critical Control Point)が国際的に普及しており、わが国でも既に導入されている。平成8年厚生省は集団給食施設などにおける食中毒の予防を目的としてHACCPの考え方に基づき「大量調理施設衛生管理マニュアル』(資料参照)を通知している。この内容を厳守した食事は幹細胞移植患者にも安全であり、無菌食が必ずしも必要ではない。
2. 病院食の食事提供基準

2.1. 食肉類・魚介類・卵の生食は禁止する。これは、サルモネラ・カンピロバクタ-・病原大腸菌・腸炎ビブリオに汚染されている可能性があるからである。
2.2. 野菜果物を生食する場合は、次亜塩素酸ナトリウム(ピュ-ラックス)を100ppmの濃度に10分間以上つけた後に、充分に流水で洗う。
2.3. 缶詰・レトルト食品・ビン詰めは開封したら、原則的に当日使い切る。豆腐は冷奴にする場合も一度ボイルして急冷する。
加熱調理するものに関しては、全て中が75℃で1分以上加熱する(牛肉のステ-キ等は充分に加熱する)。
2.4. 食器の洗浄は汚れを落としてから食器洗浄機で洗い、その後食器保管庫で80℃5分乾燥させる。
職員の手洗いの徹底をする。
2.5. 施設・設備、調理器具・機器の衛生管理を徹底する。
3. 補食
3.1.以下のものは、注意を守ればそのまま食べられる
3.1.1. 缶詰は缶の形が変化していないか、表面に傷がないか確かめ、水洗いをしてから開封し、当日使い切る。
3.1.2. レトルト食品は表面に傷がないか確かめ、水洗いをしてから開封し、当日使い切る。
3.1.3. カップ麺は沸騰した湯(ポットの湯)を用いて調理する。
3.1.4. ブリップパック(牛乳・ジュ-ス)アルミパック(プリン・ゼリ-)は無菌充填・加熱殺菌の表示のある物を選び、賞味期限内とする。
3.1.5. 果物は新鮮で傷のない物を選ぶ。基本的には皮をむけるものにする。流水で充分に洗浄し、食べ残しは食べないようにする。ナイフも使用前に同様流水で良く洗浄する。
3.1.6. 飲料用の缶・ビン・ペットボトルは開封したら、24時間以内に処分する。沸騰したお湯で入れたお茶・コ-ヒ-・紅茶は安全である。輸入されたミネラルウォ-タは製品の滅菌行程がはっきりしない為、国産品のみ許可する。
3.1.7. アイスクリ-ム・シャ-ベット・氷は個別密閉包装されているものとする。
3.1.8. 調理したものについては、家庭で清潔に調理した物を2時間以内で食べるようにする。
3.1.9. 調味料は個別パックの物を1回ずつ使い切る。
3.2.以下のものは避けるべき食品である
@生の肉・魚(さしみ)・にぎり寿司
Aドライフル-ツ
B調理後2時間以上経った食品
C発酵食品(生味噌類)
D煮沸しない漢方薬
Eカビを含んでいるチ-ズ
Fアルファルファ豆他の種の新芽
Gラズベリ-のような表面の荒い生のフル-ツ
H期限切れのすべての食品
I生の木の実
J減塩の梅干し
K自宅で漬けた漬物
Lグレ-プフル-ツジュ-ス

].参考資料

資料1.医療者への教育

明らかな根拠に基づいた感染管理、無菌管理を行なうために、医療者が院内感染対策の「標準予防策」および「感染経路別予防策」等の基本に関するガイドラインや勧告を理解し実施していること、患者指導が行なわれていることが前提である。

[1]手洗い
1)手洗いは院内感染対策の基本であり、ふつうの石鹸による手洗いと抗菌物質を含んだ石鹸による手洗いがある。この方法により、細菌の機械的除去と細菌の科学的除去が可能である。
2)皮膚細菌そうは「一過性菌」と「常在菌」とによって形成されており、前者の除去には普通の石鹸が使用され、後者の除去には抗菌剤を含んだ石鹸が使用される。
3)患者に濃厚に接触する場合や免疫不全患者、新生児などの易感染性患者のケア前には手洗いを行なう。
4)適切な方法で手洗いをするならぱ10〜15秒の手洗いで十分である。

[2]標準予防策(スタンダ-ド・プリコ-ション)
1)すべての患者の血液や体液などの湿性生体物質は感染性物質として取り扱うことを前提としている。患者から医療従事者へ、医療従事者から患者へ、患者から患者への病原体の伝播を防ぐための基本的な感染対策である。
(1)患者の湿性生体物質(血液、体液、分泌物、排泄物など)で衣服が汚染される可能性があればガウンやプラスチックエプロンを着用する。
(2)飛沫汚染が起こりうるときにはマスクやゴ-グルを着用する。
(3)湿性生体物質に触れた後には手袋の着用にかかわらずふつうの手洗いをする。
(4)湿性生体物質に接触するときには手袋を着用し、使用後には手洗いをする。
2)湿性生体物質に汚染される可能性がある場合は滅菌されていない手袋を着用する。

[3]感染経路別予防策(トランスミッション・ベ-スド・プリコ-ション)
1)院内感染を予防するためには伝染性病原体の感染経路を熟知する必要がある。院内感染には接触感染、飛沫感染、空気感染が重要な感染経路である。
2)伝染性病原体の伝播を防ぐためには感染経路を遮断することが有用である。
3)接触予防策は接触感染する病原体の伝播を防ぐ対策であり、標準予防策に加えて接触予防策をおこなう。
4)飛沫予防策は飛沫感染する病原体に感染した患者に体する予防策であり、標準予防策に加えて飛沫予防策を行なう。
5)空気予防策を必要とする疾患は結核、水痘(免疫不全者における帯状疱疹を含む)、麻疹の3疾患のみである。

 

 

 

資料2.造血幹細胞移植後のG-CSFの投与
- Evidenceに基づくReview

 
1.これまでに、造血幹細胞移植後のG-CSFの予防的な使用について、10件のrandomized controlled studyの結果がpublish(学会抄録は除く)されている。うち8件は自家移植のrecipient(38-50,52,54,55,60)、1件は同種移植のrecipientに対するtrial(68)であり、1件は自家と同種の両者が含まれていた(59)

自家移植では、全てのtrialにおいてgrade4の好中球減少期間を統計学的に有意に短縮する効果が認められており、この効果については充分な証拠がある。しかし、実際に好中球数500/μl以下の期間を短縮する程度は報告によって差があり、中央値で1日から8日の間に分布している。このことは、輸注細胞数などの背景因子によってはG-CSFの有用性が異なってくる可能性を示唆している。従って、あるサブグル-プに関してはG-CSFが統計学的に有意な効果を示すとしても、臨床的な有用性は少ない可能性があり、いくつかの報告においてもこの点が指摘されている。

いくつかの報告では更に抗生剤使用量の減少、感染性合併症の頻度の減少効果が有意であったと報告しており、否定的なデ-タも無いことから、このエンドポイントに関しても効果があると判断できる。

2件のtrialでは血小板、赤血球の回復促進効果がみられている。しかし、この点に関する効果は一定でなく、むしろ否定的な結果を示す報告もあることから、現時点ではこのエンドポイントに対する効果については根拠がないと考えられる。入院期間の短縮、コストの低減効果については、概ね肯定的な結果が得られてはいるが、欧米とわが国での入院適応に差があることや、施設の状況によってもコストは異なってくるため、一般化することは困難である。

いずれのtrialにおいても自家移植後のsurvivalを改善する効果はみられていない。また、感染症に関連した死亡の頻度を減少する効果もみられていない。従って現時点では、G-CSFの日常的な予防的使用を強く推奨する理由は乏しいものと考えられる。

一方、G-CSF投与による大きな有害事象が確認されていない点でも、全ての報告が一致している。従って、自家移植後の予防的投与について否定的な根拠も現時点ではないと考えるのが妥当であろう。しかし、(特にmyeloid malignancyに関して)再発のリスクに与える影響や、長期的影響に関して推測する上で、これらの報告の持つ統計学的検出力や観察期間は充分とはいえず、この点に関しては今後もデ-タの蓄積を必要とする。

同種移植のセッティングでは、良質なstudyの報告が未だ少なく、予防的な使用の是非を判断する材料に乏しい。しかし、得られるデ-タによれば、好中球減少期間の短縮効果などは自家移植の結果とほぼ同等であり、自家移植のデ-タを同種移植においてもある程度外挿可能であることを示唆している。しかし、同種移植においては自家移植とは異なり、拒絶やGvHDに対する影響を考慮する必要があり、現状では特に有益にも有害にも働くというデ-タは得られていないが、より慎重に適応を検討する必要がある。
2.G-CSFの投与量については、4つのrandomized studyが報告されている(38、39、60、61)。全ての報告において、5μg/kg以上の投与の有益性を認めていないことから、cost-effectivenessを考慮し、5μg/kgの使用が推奨される。
3.G-CSFの投与時期に関し、移植後day1から使用する方針(早期投与)と、day5ないしはday7から投与する方針のrandomized studyが4件報告されている(62、64、66、67)。いずれのstudyの結果も一致しており、早期にG-CSFを投与する有益性は認められていない。従って、予防的に投与する場合はday5ないしはday7から開始することが、コストの面からも推奨するされる。

 

 

 

資料3.大量調理施設衛生管理マニュアル 
平成8年 厚生省

 

T趣旨

本マニュアルは、集団給食施設等における食中毒を予防するために、HACCPの概念に基づき、調理過程における重要管理事項として、

@原材料受入れ及び下処理段階における管理を徹底すること。

A加熱調理品については、中心部まで十分加熱し、食中毒菌を死滅させること。

B加熱調理後の食品及び非加熱調理食品の2次汚染防止を徹底すること。

C食中毒菌が付着した場合に菌の増殖を防ぐため、原材料及び調理後の食品の温度管理を徹底すること。

等を示したものである。

集団給食施設等においては、衛生管理体制を確立し、これらの重要管理事項について、点検・記録を行うとともに、必要な改善措置を講じる必要がある。また、これを遵守するため、更なる衛生知識の普及啓発に努める必要がある。

なお、本マニュアルは同一メニュ-を1回300食以上又は1日750食以上を提供する調理施設に摘要する。

U重要管理事項
1.原材料の受入れ・下処理段階における管理
(1)原材料について納入業者が定期的に実施する微生物及び理化学検査の結果を提出させること。その結果については、保健所に相談するなどして、原材料として不適と判断した場合には、納入業者の変更等適切な措置を講じること。検査結果については、1年間保管すること。
(2)原材料の納入に際しては調理従事者等が必ず立合い、検収場で品質、鮮度、品温(納入業者が運搬の際、別添1に従い、適切な温度管理を行っていたかどうかを含む。)、異物の混入等につき、点検を行うこと。
(3)原材料の納入に際しては、缶詰、乾物、調味料等常温保存可能なものを除き、食肉類、魚介類、野菜類等の生鮮食品については1回で使い切る量を調理当日に仕入れるようにすること。
(4)野菜及び果物を加熱せずに供する場合には、別添2に従い、流水(飲用適のもの。以下同じ。)で十分洗浄し、必要に応じて次亜塩素酸ナトリウム(生食用野菜にあっては、亜塩素酸ナトリウムも使用可)の200mg/lの溶液に5分間(100mg/lの溶液の場合は、10分間)又はこれと同等の効果を有するもの(食品添加物として使用できる有機酸等)で殺菌を行った後、十分な流水ですすぎ洗いを行うこと。

2.加熱調理食品の加熱温度管理

加熱調理食品は、別添2に従い、中心部温度計を用いるなどにより、中心部が75℃で1分間以上又はこれと同等以上まで加熱されていることを確認するとともに、温度と時間の記録を行うこと。

3.二次汚染の防止
(1)調理従事者は、次に定める場合には、別添2に従い、必ず手指の洗浄及び消毒を行うこと。なお、使い捨て手袋を使用する場合にも、原則として次に定める場合に交換を行うこと。
@作業開始前及ぴ用便後
A汚染作業区域から非汚染作業区域に移動する場合
B食品に直接触れる作業にあたる直前
C生の食肉類、魚介類、卵殻等微生物の汚染源となるおそれのある食品等に触れた後、他の食品や器具等に触れる場合
(2)原材料は、隔壁等で地の場所から区分された専用の保管場に保管設備を設け、食肉類、魚介類、野菜類等、食材の分類ごとに区分して保管すること。この場合、専用の衛生的なふた付き容器に入れ替えるなどにより、原材料の包装の汚染を保管設備に持ち込まないようにするとともに、原材料の相互汚染を防ぐこと。
(3)下処理は汚染作業区域で確実に行い、非汚染作業区域を汚染しないようにすること。
(4)包丁、まな板などの器具、容器等は用途別及び食品別(下処理にあたっては、魚介類用、食肉類用、野菜類用の別、調理にあっては、加熱調理済み食品用、生食野菜用、生食魚介類用の別)にそれぞれ専用のものを用意し、混同しないようにして使用すること。
(5)器具、容器等の使用後は、別添2に従い、全面を流水(飲用適のもの。以下同じ。)で洗浄し、さらに80℃、5分間以上又はこれと同等の効果を有する方法で十分殺菌した後、乾燥させ、清潔な保管庫を用いるなどして衛生的に保管すること。なお、調理場内における器具、容器等の使用後の洗浄・殺菌は、原則として全ての食品が調理場内から搬出された後に行うこと。
また、器具、容器等の使用中も必要に応じ、同様の方法で熱湯殺菌を行うなど、衛生的に使用すること。この場合、洗浄水等が、飛散しないように行うこと。なお、原材料用に使用した器具、容器等をそのまま調理後の食品用に使用することは、けっして行わないこと。
(6)まな板、ざる、木製の器具は汚染源が残存する可能性が高いので、特に十分な殺菌に留意すること。なお、木製の器具は極力使用を控えることが望ましい。
(7)フ-ドカッタ-、野菜切り機等の調理機械は、最低1日1回以上、分解して洗浄・殺菌した後、乾燥させること。
(8)シンクは原則として用途別に相互汚染しないように設置すること。特に、加熱調理用食材、非加熱調理用食材、器具の洗浄等に用いるシンクを必ず別に設置すること。
(9)食品並びに移動性の器具及ぴ容器の取り扱いは、床面からの跳ね水等による汚染を防止するため、床面から60cm以上の場所で行うこと。ただし、跳ね水等からの直接汚染が防止できる食缶等で食品を取り扱う場合には、30cm以上の台にのせて行うこと。
(10)加熱調理後の食品の冷却、非加熱調理食品の下処理後における調理場等での一時保管等は、他からの二次汚染を防止するため、清潔な場所で行うこと。
(11)調理終了後の食品は、衛生的な容器にふたをして保存し、他からの二次汚染を防止すること。
(12)使用水は飲用適の水を用いること。また、使用水は、色、濁り、におい、異物のほか、貯水槽を設置している場合や井戸水等を殺菌・ろ過して使用する場合には、遊離残留塩素が0.1mg/l以上であることを始業前及び調理作業終了後に毎日検査し、記録すること。

4.原材料及ぴ調理済み食品の温度管理
(1)原材料は別添1に従い、戸棚、冷蔵・冷凍設備に適切な温度で保存すること。
また、原材料搬入時の時刻、室温及ぴ冷凍又は冷蔵設備内温度を記録すること。
(2)冷凍庫又は冷蔵庫から出した原材料は、速やかに下処理、調理を行うこと。非加熱で供される食品については、下処理後速やかに調理に移行すること。
(3)調理後直ちに提供される食品以外の食品は病原菌の増殖を抑制するために、10℃以下又は65℃以上で管理することが必要である。
@加熱調理後、食品を冷却する場合には、病原菌の発育至適温度帯(約20℃〜50℃)の時間を可能な限り短くするため、冷却機を用いたり、清潔な場所で衛生的な容器に小分けするなどして、30分以内に中心温度を20℃付近(又は60分以内に中心温度を10℃付近)まで下げるよう工夫すること。
この場合、冷却開始時刻、冷却終了時刻を記録すること。
A調理が終了した食品は速やかに提供できるように工夫すること。
調理終了後30分以内に提供できるものについては、調理終了時刻を記録すること。また、調理終了後提供まで30分以上を要する場合は次のア及ぴイによること。
温かい状態で提供される食品については、調理終了後速やかに保温食缶等に移し保存すること。この場合、食缶等へ移し替えた時刻を記録すること。
その他の食品については、調理終了後提供まで10℃以下で保存すること。
この場合、保冷設備への搬入時刻、保冷設備内温度及び保冷設備からの搬出時刻を記録すること。
B配送過程においては保冷又は保温設備のある運搬車を用いるなど、10℃以下又は65℃以上の適切な温度管理を行い配送し、配送時刻の記録を行うこと。
 また、65℃以上で提供される食品以外の食品については、保冷設備への搬入時刻及び保冷設備内温度の記録を行うこと。
C共同調理施設等で調理された食品を受け入れ、提供する施設においても、温かい状態で提供される食品以外の食品であって、提供まで30分以上を要する場合は提供まで10℃以下で保存すること。
 この場合、保冷設備への搬入時刻、保冷設備内温度及び保冷設備からの搬出時刻を記録すること。
(4)調理後の食品は、調理終了後から2時間以内に喫食することが望ましい。

5.その他  
(1)施設設備の構造
@隔壁等により、汚水溜、動物飼育場、廃棄物集積場等不潔な場所から完全に区別されていること。
A施設の出入口及び窓は極力閉めておくとともに、外部に開放される部分には網戸、エアカ-テン、自動ドア等を設置し、ねずみやこん虫の侵入を防止すること。
B食品の各調理過程ごとに、汚染作業区域(検収場、原材料の保管場、下処理場)、非汚染作業区域(さらに準清潔作業区域(調理場)と清潔作業区域(放令・調理場、製品の保管場)に区分される。)を明確に区別すること。なお、各区域を固定し、それぞれを壁で区画する、床面を色分する、境界にテ-プをはる等により明確に区画することが望ましい。
C手洗い設備、履き物の消毒設備(履き物の交換が困難な場合に限る。)は、各作業区域の入り口手前に設置すること。
なお、手洗い設備は、ハンドルを直接手で操作しない構造のものが望ましい。
D器具、容器等は、作業動線を考慮し、予め適切な場所に適切な数を配置しておくこと。
E床面に水を使用する部分にあたっては、適当な勾配(100分の2程度)及ぴ排水溝(100分の2から4程度の勾配を有するもの)を設けるなど排水が容易に行える構造であること。
Fシンク等の排水口は排水が飛散しない構造であること。
G全ての移動性器具、容器等を衛生的に保管するため、外部から汚染されない構造の保管設備を設けること。
H便所等
便所、休憩室及び更衣室は、隔壁により食品を取り扱う場所と必ず区分されていること。なお、調理場等から3m以上離れた場所に設けられていることが望ましい。
便所には、専用の手洗い設備、専用の履き物が備えられていること。
Iその他
施設は、ドライシステム化を積極的に図ることが望ましい。
(2)施設設備の管理
@施設・設備は必要に応じて補修を行い、施設の床面(排水溝を含む。)及び内壁のうち床面から1mまでの部分は1日に1回以上、施設の天井及び内壁のうち床面から1m以上の部分は1月に1回以上清掃し、必要に応じて、洗浄・消毒を行うこと。施設の清掃は全ての食品が調理場内から完全に搬出された後に行うこと。
A施設におけるねずみ、こん虫等の発生状況を1月に1回以上巡回点検するとともに、ねずみ、こん虫の駆除を半年に1回以上(発生を確認した時にはその都度)実施し、その実施記録を1年間保管すること。
B施設は衛生的な管理に努め、みだりに部外者を立ち入らせたり、調理作業に不必要な物品等を置いたりしないこと。
C原材料を配送用包装のまま非汚染作業区域に持ち込まないこと。
D施設は十分な換気を行い、高温多湿を避けること。調理場は湿度80%以下、温度は25℃以下に保つことが望ましい。
E手洗い設備には、手洗いに適当な石けん、爪ブラシ、ペ-パ-タオル、殺菌液等を定期的に補充し、常に使用できる状態にしておくこと。
F水道事業により供給される水以外の井戸水等の水を使用する場合には、公的検査機関、厚生大臣の指定検査機関等に依頼して、年2回以上水質検査を行うこと。検査の結果、飲用不適とされた場合は、直ちに保健所長の指示を受け、適切な措置を講じること。なお、検査結果は1年間保管すること。
G貯水槽は清潔を保持するため、専門の業者に委託して、年1回以上清掃すること。なお、清掃した証明書は1年間保管すること。
(3)検食の保存
 検食は、原材料及び調理済み食品を食品ごとに50gずつ清潔な容器(ビニ-ル袋等)に入れ、密封し、-20℃以下で2週間以上保存すること。
 なお、原材料は、特に、洗浄・殺菌等を行わず、購入した状態で保存すること。

(4)調理従事者等の衛生管理
@調理従事者は臨時職員も含め、定期的な健康診断及び月に1回以上の検便を受けること。検便検査には、従来の検査に加え、腸管出血性大腸菌O157の検査を含めること。
A調理従事者は下痢、発熱などの症状があった時、手指等に化膿創があった時は調理作業に従事しないこと。
B調理従事者が着用する帽子、外衣は毎日専用で清潔なものに交換すること。
C下処理場から調理場への移動の際には、外衣、履き物の交換等を行うこと。
(履き物の交換が困難な場合には履き物の消毒を必ず行うこと。)
D便所には、調理作業時に着用する外衣、帽子、履き物のまま入らないこと。
E調理、点検に従事しない者が、やむを得ず、調理施設に立ち入る場合には、専用の清潔な帽子、外衣及ぴ履き物を着用させること。
F食中毒が発生した時、原因究明を確実に行うため、原則として、調理従事者は当該施設で調理した食品を喫食しないこと。
 ただし、原因究明に支障を来さないための措置が講じられている場合はこの限りでない。(毎日の健康調査及び月1回以上の検便検査等)
(5)その他

@加熱調理食品にトッピングする非加熱食品は、直接喫食する非加熱調理食品と同様の衛生管理を行い、トッピングする時期は提供までの時間が極力短くなるようにすること。

A廃棄物(調理施設内で生じた廃棄物及び返却された残渣をいう。)の管理は次のように行うこと。
廃棄物容器は、汚臭、汚液がもれないように管理するとともに、作業終了後は速やかに清掃し、衛生上支障のないように保持すること。
返却された残渣は非汚染作業区域に持ち込まないこと。
廃棄物は、適宜集積場に搬出し、作業場に放置しないこと。
廃棄物集積場は、廃棄物の搬出後清掃するなど、周囲の環境に悪影響を及ぼさないよう管理すること。

 

V衛生管理体制

1.衛生管理体制の確立
(1)調理施設の経営者又は、学校長等施設の運営管理責任者(以下「責任者」という)は、施設の衛生管理に関する責任者(以下「衛生管理者」という)を指名すること。なお、共同調理施設等で調理された食品を受け入れ、提供する施設においても、衛生管理者を指名すること。
(2)責任者は、日頃から食材の納入業者についての情報の収集に努め、品質管理の確かな業者から食材を購入すること。また、継続的に購入する場合は、配送中の保存温度の徹底を指示するほか、納入業者が定期的に行う原材料の微生物検査結果の提示を求めること。
(3)責任者は、衛生管理者に別紙点検表に基づく点検作業を行わせるとともに、そのつど点検結果を報告させ、適切に点検が行われたことを確認すること。点検結果については、1年間保管すること。
(4)責任者は、点検の結果、衛生管理者から改善不能な異常の発生の報告を受けた場合、食材の返品、メニュ-の一部削除、調理済み食品の回収等必要な措置を講ずること。
(5)責任者は、点検の結果、改善に時間を要する事態が発生した場合、必要な応急処置を講じるとともに、計画的に改善を行うこと。
(6)責任者は、衛生管理者及び調理従事者に対して衛生管理及ぴ食中毒防止に関する研修に参加させるなど必要な知識・技術の周知徹底を図ること。
(7)責任者は、調理従事者(臨時職員も含む。)に定期的な健康診断及び月1回以上の検便を受けさせること。検便検査には、従来の検査に加え、腸管出血性O157の検査を含めること。
(8)責任者は、調理従事者が下痢、発熱などの症状があった時、手指等に化膿創があった時は調理作業に従事させないこと。
(9)献立の作成に当っては、施設の人員等の能力に余裕を持った献立作成を行うこと。
(10)献立ごとの調理工程票の作成に当っては次の事項に留意すること。

ア調理従事者の汚染作業区域からの非汚染作業区域への移動を極力行わないようにすること。

イ調理従事者の一日ごとの作業の分業化を図ることが望ましいこと。

ウ調理終了後速やかに喫食されるよう工夫すること。

また、衛生管理者は調理工程表に基づき、調理従事者と作業分担等について事前に十分な打ち合わせを行うこと。
(11)施設に所属する医師、薬剤師等専門的な知識を有する者の定期的な指導、助言を受けること。


 

 

 

(別添1)原材料、製品等の保存温度



食品名 保存温度
穀類加工品(小麦粉、デンプン)
砂糖
室温
室温
食肉・鯨肉
細切りした食肉・鯨肉を凍結したものを容器包装に入れたもの
食肉製品
鯨肉製品
冷凍食肉製品
冷凍鯨肉製品
10℃以下
-15℃以下
10℃以下
10℃以下
-15℃以下
-15℃以下
ゆでだこ
冷凍ゆでだこ
生食用かき
生食用冷凍かき
冷凍食品
10℃以下
-15℃以下
10℃以下
-15℃以下
-15℃以下
魚肉ソ-セ-ジ、魚肉ハム及び特殊包装かまぼこ
冷凍魚肉ねり製品
10℃以下
-15℃以下
液状油脂
固形油脂
(ラ-ド、マ-ガリン、ショ-トニング、カカオ脂)
室温
10℃以下
殻付卵
液卵
凍結卵
乾燥卵
10℃以下
8℃以下
-18℃以下
室温
ナッツ類
チョコレ-ト
15℃以下
15℃以下
生鮮果実・野菜
生鮮魚介類
10℃前後
5℃以下
乳・濃縮乳
脱脂乳
クリ-ム
バタ-
チ-ズ
練乳


10℃以下

15℃以下
清涼飲料水
(食品衛生法の食品、添加物等の規格基準に規定のあるもの
については、当該保存基準に従うこと。)
室温





(別添2)標準作業書


(手洗いマニュアル)

  1. 水で手をぬらし石けんをつける。

  2. 指、腕を洗う。特に、指の間、指先をよく洗う。(30秒程度)

  3. 石けんをよく洗い流す。(20秒程度)

  4. 0.2%逆性石けん液又はこれと同等の効果を有するものをつけ、手指をよくこする。(又は1%逆性石けん液又はこれと同等の効果を有するものに手指を30秒程度つける。)

  5. よく水洗いする。

  6. ペ-パ-タオル等でふく。

(器具等の洗浄・殺菌マニュアル)

  1. 調理機械

  1. 機械本体、部品を分解する。なお、分解した部品は床にじか置きしないようにする

  2. 飲用適の水(40℃程度の微温水が望ましい。)で3回水洗いする。

  3. スポンジタワシに中性洗剤又は弱アルカリ性洗剤をつけてよく洗浄する。

  4. 飲用適の水(40℃程度の微温水が望ましい。)でよく洗剤を洗い流す。

  5. 部品は80℃で5分間以上又はこれと同等の効果を有する方法で殺菌を行う。

  6. よく乾燥させる。

  7. 機械本体・部品を組み立てる。

  8. 作業開始前に70%アルコ-ル噴霧又はこれと同等の効果を有する方法で殺菌を行う。

  1. 調理台

  1. 調理台周辺の片づけを行う。

  2. 飲用適の水(40℃程度の微温水が望ましい。)で3回水洗いする。

  3. スポンジタワシに中性洗剤又は弱アルカリ性洗剤をつけてよく洗浄する。

  4. 飲用適の水(40℃程度の微温水が望ましい。)でよく洗剤を洗い流す。

  5. よく乾燥させる。

  6. 70%アルコ-ル墳霧又はこれと同等の効果を有する方法で殺菌を行う。

  7. 作業開始前にEと同様の方法で殺菌を行う。

  1. まな板、包丁、へら等

  1. 飲用適の水(40℃程度の微温水が望ましい。)で3回水洗いする。

  2. スポンジタワシに中性洗剤又は弱アルカリ性洗剤をつけてよく洗浄する。

  3. 飲用適の水(40℃程度の微温水が望ましい。)でよく洗剤を洗い流す。

  4. 80℃で5分間以上又はこれと同等の効果を有する方法で殺菌を行う。

  5. よく乾燥させる。

  6. 清潔な保管庫にて保管する。

  1. ふきん・タオル等

  1. 飲用適の水(40℃程度の微温水が望ましい。)で3回水洗いする。

  2. スポンジタワシに中性洗剤又は弱アルカリ性洗剤をつけてよく洗浄する。

  3. 飲用適の水(40℃程度の微温水が望ましい。)でよく洗剤で洗い流す。

  4. 100℃で5分間以上煮沸殺菌行う。

  5. 清潔な場所で乾燥、保管する。

 

(原材料等の保管管理マニュアル)

  1. 野菜・果物

  1. 衛生害虫、異物混入、腐敗・異臭等がないか点検する。異常品は返品又は使用禁止とする。

  2. 各材料ごとに、50g程度ずつ清潔な容器(ビニ-ル袋等)に密封して入れ、-20℃以下で2週間以上保存する。(検食用)

  3. 専用の清潔な容器に入れ替えるなどして、10℃前後で保存する。(冷凍野菜は-15℃以下)

  4. 流水で3回以上水洗いする。

  5. 中性洗剤で洗う。

  6. 流水で十分すすぎ洗い。

  7. 必要に応じて、次亜塩素酸ナトリウム等で殺菌した後、流水で十分すすぎ洗いする。

  8. 水切りする。

  9. 専用のまな板、包丁でカットする。

  10. 清潔な容器に入れる。

  11. 清潔なシ-トで覆い(容器がふた付きの場合を除く)、調理まで30分以上を要する場合には、10℃以下で冷蔵保存する。

  1. 魚介類、食肉類

  1. 衛生害虫、異物混入、腐敗・異臭等がないか点検する。異常品は返品又は使用禁止とする。

  2. 各材料ごとに、50g程度ずつ清潔な容器(ビニ-ル袋等)に密封して入れ、-20℃以下で2週間以上保存する。(検食用)

  3. 専用の清潔な容器に入れ替えるなどして、食肉類については10℃以下、魚介類については5℃以下で保存する(冷凍で保存するものは-15℃以下)。

  4. 専用のまな板、包丁でカットする。

  5. 速やかに調理へ移行させる。

 

(加熱調理食品の中心温度及ぴ加熱時間の記録マニュアル)

  1. 揚げ物

  1. 油温が設定した温度以上になったことを確認する。

  2. 調理を開始した時間を記録する。

  3. 調理の途中で適当な時間を見はからって食品の中心温度を3点以上測定し、全ての点において75℃以上に達していた場合には、それぞれの中心温度を記録するとともに、その時点からさらに1分以上加熱を続ける。

  4. 最終的な加熱時間を記録する。

  5. なお、複数回同一の作業を繰り返す場合には、油温が設定した温度以上であることを確認・記録し、@〜Cで設定した条件に基づき、加熱処理を行う。油温が設定した温度以上に達していない場合には、油温を上昇させるため必要な措置を講ずる。

 

  1. 焼き物及び蒸し物

  1. 調理を開始した時間を記録する。

  2. 調理の途中で適当な時間を見はからって食品の中心温度を3点以上測定し、全ての点において75℃以上に達していた場合には、それぞれの中心温度を記録するとともに、その時点からさらに1分以上加熱を続ける。

  3. 最終的な加熱処理時間を記録する。

  4. なお、複数回同一の作業を繰り返す場合には、@〜Bで設定した条件に基づき、加熱処理を行う。この場合、中心温度の測定は、最も熱が通りにくいと考えられる場所の一点のみでもよい。

 

  1. 煮物及び炒め物

調理の順序は食肉類の加熱を優先すること。食肉類、魚介類、野菜類の冷凍品を使用する場合には、十分解凍してから調理を行うこと。

  1. 調理の途中で適当な時間を見はからって、最も熱が通りにくい具材を選び、食品の中心温度を3点以上(煮物の場合は1点以上)測定し、全ての点において75℃以上に達していた場合には、それぞれの中心温度を記録するとともに、その時点からさらに1分以上加熱を続ける。なお、中心温度を測定できるような具材がない場合には、調理釜の中心付近の温度を3点以上(煮物の場合は1点以上)測定する。

  2. 複数回同一の作業を繰り返す場合にも、同様に点検。記録を行う。

 

 

 

 

 

JSHCT monograph Vol. 3

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「造血細胞移植後早期の感染管理に関するガイドライン」作業部会

岡本真一郎(慶応義塾大学血液内科:部会長)

荒木 光子(国立がんセンタ-中央病院看護部)

近藤 咲子(慶応義塾大学著護部)

森 慎一郎(東京都立駒込病院血液内科)

矢野 邦夫(県西部浜松医療センタ-感染症科)

和歌恵美子(大阪府立成人病センタ-看護部)





ガイドライン委員会

森島 泰雄(愛知県がんセンタ-血液化学療法部:委員長)

秋山 秀樹(東京都立駒込病院血液内科)

岡本真一郎(慶臆義塾大学医学部血潅内科)

小島 勢二(名古屋大学大学院医学研究科成長発達医学)

権藤 久司(九州大学医学部第一内科)

島崎 千尋(京都府立医科大学第二内科)

森下 剛久(愛知厚生連昭和病院血液化学療法科)

矢部 普正(東海大学医学部小児科)