平成10年5月28日
感染対策委員会
関係各位
環境消毒について


 例年、環境消毒をハイアミンTとテゴー51によりローテーションを実施してきましたが、平成 年月 日より、一般病室・外来(U・V以外)での床の消毒は不要といたします。不要と考える理由は靴のままで歩く床は感染リスクが低い、また消毒したとしても人の出入りがあると1〜2時間で元の菌数に戻る。床・壁・天井からの感染の事例はなく、感染予防対策は感染経路別に考えます。床・壁・天井から空気感染してくるわけではありません。  床は、消毒薬を使用せず、なるべく2バケツ1モップ法*で行い、通常、洗剤を用い、清掃後は乾燥させて下さい。床のワックスは、院内を清潔に保つために不可欠なものですので、ワックスを剥がさないように注意して下さい。
また、埃が舞わないように、日々の湿式清掃が大切です。
但し、下記の場合は消毒する必要があります。消毒する場合は、ユニバーサルプレコーションの考え方に従って病原体が、未同定として広範囲スペクトルの消毒薬を使用することが大切です。

T.血液・体液・排泄物の汚染のある床、皮膚落せつ物等の汚染のある床
ミルトン(1%次亜塩素酸ナトリウム)は原液のまま、ピューラックス(6%次亜塩素酸ナトリウム)は6倍に希釈(1%次亜塩素酸ナトリウムに調製)したものを注ぎ、そのまま10分以上放置した後、ペーパータオル等で外側から内側に向かって拭き取り、その後湿式清掃して乾燥させる。

☆次亜塩素酸ナトリウムは金属腐食性があるので注意して下さい。また、次亜塩素酸ナトリウムは、有機物と反応すると食塩(NaCl)になり無毒化します。

U.ICCU、救命、人工腎、アンギオ、分娩室、新生児室、感染・熱傷・易感染性患者などのいる隔離室

1)人の手が触れる物は下記の方法で処置をします。

処置方法 要 件 具体的物品
湯と洗剤湯で湿らせて問題なく、すぐに乾燥可能なもの手すり、ベッドの棚、オーバーテーブル、頭床台、ドアノブ、車椅子、点滴台
消毒用エタノール湯が使えないもの、湿らせて不都合なもの体温計、血圧計、検査用機器類、聴診器
0.1%次亜塩素酸ナトリウム(ミルトン は10倍希釈、ピューラックスは60倍希釈) 汚染が比較的強いと考えるもの トイレの便座


 2)常に湿っている所(例えば洗面台)
   0.1%次亜塩素酸ナトリウム(ミルトンは10倍希釈、ピューラックスは60倍希釈)で消毒する。
 3)血液・体液・排泄物等の付着の場合は、上記T.に準ずる。

V.手術室

1)非感染性、感染性に関わらずユニバーサルプレコーションの考えに基づき、肉眼で確認できる血液・体液・排泄物や湿潤が確認できる所。 上記T.に準じて消毒する。
2)空調フィルター
吹き出し口は、時々汚れを点検し、必要におおじて、湯と洗剤で洗浄し乾燥させる。
吸入口は、結核や他の空気感染が疑われるときは、1%次亜塩素酸ナトリウム(ミルトンは原液、ピューラックは6倍希釈)で消毒後、洗浄乾燥させる。
3)無影灯、水平部分
湯と洗剤で清拭し埃をとり乾燥させる。

★壁・天井の消毒は、血液などの汚れの付着がなければ、そのつどの消毒は不要です。

*2バケツ1モップ法
バケツを2個用意し、一方をすすぎ用、もう一方を清拭用とする。
使用後のモップは十分に洗浄後、0.1%次亜塩素酸ナトリウム(ミルトンは10倍希釈、ピューラックスは60倍希釈)に30分以上浸漬後、よく乾燥させる。