院内感染対応手順

はじめに

 最近のO157等による集団食中毒や、施設内における結核の集団感染の発生を受け、 各施設では院内感染防止対策マニュアルの作成とその徹底により発生防止に取り組ん でおられることと存じます。
 いうまでもなく、食中毒等の院内感染は、未然に防ぐための方策を講じることが最 も重要と考えますが、万が一発生した場合は、敏速かつ適切な対応が図れる体制を整 えておくことも重要であります。
 このことから事務長会として、平成8年度、平成9年度に近畿管内で発生した、O157の集団発生・結核の院内感染の経験を元に今後、万が一発生した場合に事務部門が主 体性を持って対応すべきと考え、小冊子「院内感染対応手順」を作成しました。日常 の業務の参考としていただければ幸いと存じます。
 なお、本手順はO157・結核の院内感染に的を絞り作成しましたが、その他の感染症 の発生時にも、共通する部分が多いと思われますので、これらの危機管理時にも参考にしていただければ幸いです。

平成10年4月
全国事務長会近畿地区支部会長
幸 谷 鉄 夫


目 次
1.本手順の主旨・目的等
2.院内感染チェックリスト(O157の場合)(結核感染の場合)フローチャート
3.O157感染者が発生した場合
[例:職員から感染者が発生した場合]
  1. 患者の発生(診断)→患者の収容・治療の開始
  2. 保健所等への届出
  3. 感染症対策委員会等の開催
  4. 対策本部の設置(情報収集、指揮命令系統の一元化)
  5. 保健所との連絡調整
    ・立入調査の対応、・善後策の協議、調整等
  6. 職員勤務部署のふき取り検査、消毒
  7. 病院調理師による院内調理の自粛
    (調理師が感染した場合、状況に応じて)
  8. 全職員への状況説明、感染防止の徹底及び協力要請
  9. 職員勤務部署への検便実施(二次感染の検証)
  10. 医師及び看護婦より全入院患者への状況説明及び検便の依頼
  11. 退院患者のフォローの実施
  12. マスコミ対応
4.結核感染者が発生した場合
[例:職員から感染者が発生した場合]
  1. 患者の発生(診断)→患者の収容・治療の開始
  2. 保健所等への届出
  3. 感染症対策委員会等の開催
  4. 対策本部の設置(情報収集、指揮命令系統の一元化)
  5. 保健所との連絡調整 ・立入調査の対応、・善後策の協議、調整等
  6. 全職員への状況説明、感染防止の徹底及び協力要請
  7. 職員勤務部署へのX線検査等の実施(二次感染の検証)
  8. 医師及び看護婦より全入院患者への状況説明及び検査の依頼
  9. 退院患者のフォローの実施
  10. マスコミ対応
5.その他留意事項
6.院内感染対応手順(栄養部門)
7.参考資料(患者に関する届出義務について)




1.本手順の主旨・目的等

(1)「院内感染」の定義等
・本手順において「院内感染」とは、複数の職員や患者等が同時期にO157等の食中 毒あるいは結核等の感染症に罹患した場合をいう。
・従って、職員が、単発でしかも院外で感染したようなケースや、院外で感染した 一般患者を収容したケースは含まない。
(これらのケースは、「通常の診療」として対処する)
・なお、本手順では「職員から感染者が発生した」場合について説明しているので、 入院患者から発生したO157等の院内感染の場合は、適宜、読み替え等のうえ参考と されたい。
(2)目的
@院内感染が発生した場合に、施設として取るべき措置、指導する方向性等を記載し たものである。
Aあくまでも、施設の管理者用としてまとめたものであり、医学的マニュアルのよう な視点ではな`、過去の集団発生等の経験から整理している。
(3)記載内容の基本
@当局管内で発生した事例(特に平成8年度、9年度発生分)をべ一スに病院として取 った事項について整理している。
A各事項は、実際に対応した順番ではなく、優先すると思われる事項を時系列に並べ 替え、さらに反省点も含めて内容を整理している。
B現実的対応としては、各事項について順序ξおり対応するのではなく、複数の事項 を同時並行で対処しなければならない場合が多い。特に初期段階の対応は、大半の 事項は同時並行して処理する必要がある。
(4)地方局等との連携
@食中毒等発生の初期段階では、施設は「保健所への届出」「院内体制の整備」等が 急務であるため、地方局への第一報が遅れがちとなる。
A常日頃より非常時の危機管理を想定した準備が必要であり「発生の時点で第一報を 保健所へ通報すると同時に地方局へ通報」できるよう心がける必要がある。
B以下の項で病院として取るべき措置を整理しているが、法定期限がある届け出等以 外で実施してしまってからでは修正が間に合わないものもあるため、発生当初に届け出等の取るべき措置を取った後は、速やかに地方局へ第一報を入れる必要がある。
C発生直後の第一報としては、以下の項目をまず確認する。
・発生状況(感染した職員数、その病状、その時点での治療・収容状況等)
・第一報までに病院として取った措置(消毒、感染源特定のための調査等)
・保健所等関係機関への届出(報告)等


2. 院内感染チェックリスト(O157の場合)
No.1
区分事    項チェック欄
初期段階@発生状況の確認(感染した職員数・職種)
(病状・収容状況)
A病院が取った措置(院内感染への対処方針)
(実際に病院が取った措置)
(保健所への届出状況)
@検便の結果確認(O157検出の確認)
A毒素産生能の確認(十)の場合→2の@へ
B〃のタイプの確認(Vt1 or Vt2)
C患者の収容状況・病状・喫食調査(感染経路)等
@保健所への届出(患者所在地、市町村経由12時間以内)
A自治体への連絡(実行上は保健所と確認のうえ対処)
@感染症対策委員会の開催
A開催した場合、決定事項及び取った措置の確認
@対策本部の設置
A設置の場合、決定事項及び取った措置の確認
B院内の情報収集体制の確認及び窓口担当者の確認
@保健所の指示事項の有無(あればその内容)
A立入調査の予定(入る場合は、事前・事後の報告)
Bその他、保健所のコメント等の情報収集
@拭き取り検査実施の確認(及びその結果)
A消毒の実施確認(消毒箇所の確認)
@院内調理自粛の検討→地方局等と個別に協議
A保健所の指示がある場合は、その内容確認
@職員説明実施の確認
A発生状況等から対葬範囲を検証(必要な範囲か)
B実施状況及び結果の確認(職員の反応も含めて)
@二次感染防止のためのスクリーニング検査の実施(対職員)
Aその結果報告(目途がつくまで継続)
10 @患者への説明実施の確認
A発生状況等から対象範囲を検証(必要な範囲か)
B実施状況及び結果の確認(患者の反応も含めて)
C二次感染防止のためのスクリーニング検査の実施(対患者)
D発生状況等から対象範囲を検証(必要な範囲か)
Eその結果報告(目途がつくまで継続)
11 @退院患者へのスクリーニング検査の実施
A発生状況等から対象範囲を検証(必要な範囲か)
B実施状況及び結果の確認(目途がつくまで継続)
12 @自治体のマスコミ公表関係の情報収集
(いつ公表するか、公表する内容等の確認、)
A想定問答の作成
Bマスコミ取材の有無及びその結果





院内感染チェックリスト(結核感染の場合)
No.1
区分事     項チェック欄
初期段階@発生状況の確認(感染した職員数・職種)
(病状・収容状況)
A病院が取った措置(院内感染への対処方針)
(実際に病院が取った措置)
(保健所への届出状況)
@結核の診断確定の確認(専門医が診断したのか)
A結核と診断確定した場合→2の@へ
B患者の収容状況・病状・感染経路調査等
@保健所への届出(22条2日以内、23条7日以内)
A自治体への連絡(保健所と確認のうえ対処)
@感染症対策委員会の開催
A開催した場合、決定事項及び取った措置の確認
@対策本部の設置
A設置の場合、決定事項及び取った措置の確認
B院内の情報収集体制の確認及び窓口担当者の確認
@保健所の指示事項の有無(あればその内容)
A立入調査の予定(入る場合は、事前・事後の報告)
Bその他、保健所のコメント等の情報収集
@職員説明実施の確認
A発生状況等から対象範囲を検証(必要な範囲か)
B実施状況及び結果の確認(職員の反応も含めて)
@二次感染防止のためのスクリーニング検査の実施(対職員)
Aその結果報告(目途がつくまで継続)
@患者への説明実施の確認
A発生状況等から対象範囲を検証(必要な範囲か)
B実施状況及び結果の確認(患者の反応も含めて)
C二次感染防止のためのスクリーニング検査の実施(対患者)
D発生状況等から対象範囲を検証(必要な範囲か)
Eその結果報告(目途がつくまで継続)
@退院患者へのスクリーニング検査の実施
A発生状況等から対象範囲を検証(必要な範囲か)
B実施状況及び結果の確認(目途がつくまで継続)
10 @自治体のマスコミ公表関係の情報収集
(いつ公表するか、公表する内容等の確認、)
A想定間答の作成
Bマスコミ取材の有無及びその結果




院内感染フローチャート

3. O157感染者が発生した場合
[例;職員から感染者が発生した場合]

(1)患者の発生(診断)→患者の収容・治療の開始
@「感染の疑いがある者」の診察、検便の実施

A検査の結果、O157診断確定 → ベロ毒素産生能の検査に着手
 ・調理師の場合は、定期検診で発見されるケースが多い
 ・また、本省においても、H8'の集団発生以降、O157の院内感染に注目しており、ベロ毒素産生能の検査の他に、毒素のタイプ(Vt1,Vt2)の判定検査も合わせて実施するよう指示する必要がある(H9'には本省から照会してきたケースがある)

B患者の収容・治療の開始(陰性転換が確認されるまで)

C収容に当たっては、特に「隔離」が義務づけられてはいないが、患者の病状や、 現在の国民からの注目度等考慮し個室へ収容する。

Dその際には、排泄についても独立(個室に既設トイレがない場合は、ポータブル の持ち込み等)させ、極力他の患者との接触の機会を絶つようにする。

E喫食調査の実施(病院としての原因究明)
 ・保健所の指示により実施するのが原則であるが、医療機関内での発生である ため、独自に喫食を実施し、感染経路・感染源の特定に努めるべきである。
 ・保健所の指示がある場合にはこれに従う。
 ・特に地方局へ第一報を入れると、感染経路・感染源については、継続して注目さ れるため、報告した時点から平行して病院としても調査を開始する必要がある。(本 省も注目するため)

(2)保健所等への届出
@ベロ毒素産生能(+)が確認された場合、患者所在市町村を経由して保健所へ届出(伝病予防法第3条及びH8.8.6健医発第940号参照)

A現実的には、病院の地域を管轄する保健所と、市町村への対応も含め連絡調整を 取りながら対処する。具体的には、自治体への連絡は保健所が取ってくれるケー スが殆どであった。(その都度、保健所との確認必要)

B法律による届出の要件は「ベロ毒素産生能(+)が確認された場合」であるが、月に よっては、O157の時点から連絡するよう指導しているところもあり、ケースバイ ケースで対応する必要がある。いずれにしても、常日頃から所轄の保健所との連 絡を密にする必要がある。

(3)感染症対策委員会等の開催
@O157検出時点で、当該職員の治療方針、施設としての二次感染防止策等について、 感染症対策委員会等で検討のうえ、当初の段階で施設としての方針を機関決定する。

A当初の段階で施設の方針を決定するためにも、患者発生と同時に主治医、担当科 部(医)長等への連絡と並行して、感染症対策委員長などにも一報が入るシステ ムを構築しておく必要がある。

(4)対策本部の設置(情報収集、指揮命令系統の一元化)
@複数鞭、「院内感染」としての対策の検討が必要であることから、速やかに対策本 部を設置する。併せて対策本部は、情報管理・指揮命令系統を一元化し院内の統制を図ると共に、地方局、保健所などの関係機関との連絡訓整の窓口として機能 しなければならない。

(5)保健所との連絡調整(・立入調査の対応、・善後策の協議、調整等)
@調理師が感染した場合に、保健所が立入調査を行うケースがあり、その隆の対 応が必要となる。(事務長、栄養管理室長等が対応)


Aそもそも、保健所は地域の感染防止等に対する責任を負うこととされており、 また、その対処法についての専門家(ノウハウも豊富)でもあることから、届出の 後は、逐次保健所と連絡を取りながら、善後策についての指示を仰ぐようにす る。

(6)職員勤務部署のふき取り検査、消毒
@感染した職員が勤務している場所を病院独自に汚染されていないか検証した上で、 消毒を実施。

A保健所の指示がある場合には、これに従う。

(7)病院調理師による院内調理の自粛
1)自粛の検討
@感染者が調理師の場合、調理場及び他の調理職員への感染が懸念され ることから、安全が確認されるまでの間、状況に応じて病院調理師による院 内調理の自粛を検討する必要がある。

A自粛を決定した場合には、即座に自粛期間中の患者給食確保のため地 方局総務課と連携を図り所用の措置をとる。

B当局管内のH9'発生例では、京都病院において、病院調理師による院内 調理を2日間自粛しており、自粛期間中は、近隣の他の国立病院・療養所か ら応援体制を組み対応した。(保健所了解のもと)

C再開に当たっても、保健所と協議のうえ決定した。

2) H9' (京都病院の応援体制の例)
 (調理拠点)
 ・3施設(大阪、南京都、宇多野)
 ・調理拠点病院を設け、一切の給食調理を拠点病院で行い、保冷車  (施設間の運搬用レンタカー)により京都病院へ搬入した。

(拠点応援)
 ・4施設(奈良、紫香楽、大阪、循環器)
 ・調理拠点病院の応援調理のため管内施設より調理師を派遣。

(盛付応援)
 ・8施設(大阪、南京都、宇多野、八日市、大阪南、刀根山、兵庫中央、西奈良)
 ・京都病院においては、安全が確認されるまで一切病院調理師は業務に従事させな  かったため、盛り付け・配膳のため管内施設より栄養士・調理師を派遣。

3)その他
@京都病院の例では、病院側から自粛を決定の上、保健所に申し出たうえで、了解を 得てから実施した。

AH8.6月の大阪南病院のケース(サルモネラ菌)では、保健所の業務停止命令により6 日業務を停止した。

B「自発的な自粛」か「保健所指示による自粛」かに関わらず、患者給食確保策(代替 調理(院外で調理して搬入する))等については、十分検討の上、保健所の認知を得た うえで実施する。(再開する場合も同じ)

(8)全職員への状況説明、感染防止の徹底及び協力要請
@全職員に対して「職員からO157感染者が発生した」旨、伝達するとともに、各自 の感染防止に対する注意の徹底と協力要請を行う。

A併せて、施設として感染者発生に対して取った措置について周知する。

B初期の段階で、職員に対して施設としての明確な方針を示すことは、注意喚起・ 協力要請の他に、労務管理面においても、後々に、組合側から「病院管理者の危 機管理体制の甘さ」を突かれないために重要である。

(9)当該職員勤務部署の検便実施(二次感染の検証)
@職員から感染者が発生した場合には、その職員と接触濃厚な者から、順次、検便 を実施。

A明らかに接触の機会がない者に対する検便については、状況により保健所等と相 談のうえ実施を検討していく。
(二次感染の検証が目的とは言え、スクリーニングの網を広げすぎると、いたずらに「健康保菌者」を発掘するだけになってしまう可能性があるため。)

(10)医師及び看護婦から全入院患者への状況説明及び検便の依頼
@全入院患者に対して、職員からO157感染者が出たこと、及び施設として所用の措 置を講じていることを、患者の混乱を招かないために説明する。

A最も留意することは、保健所に届け出た時点でマスコミに情報提供される可能性 があり、教員職員から説明を受ける前に、新聞報道等により患者が知る事となっ た場合、病院に対する信頼が著しく低下してしまい、患者の理解・協力が得られ なくなる恐れがある。

B十分な説明のうえで、患者に対してのスクリーニング検査を実施する。

B手順は、感染した職員と接触濃厚と思われる病棟は優先して全患者に対して検便 を実施。(感染者が調理師の場合、基本的には全入院患者を検査)

C他の病棟については、状況を見ながら必要と思われる患者(自覚症状のある患者等) から自己申告により実施。(理由は(9)のAに同じ)

(11)退院患者のフォローの実施
@感染した職員が患者との接触濃厚な職種の場合、現在入院中の患者のスクリーニ ングに加え退院患者に対するスクリーニングも必要となる。

Aどの時点からの退院患者を対象とするかは、感染した職員の発症状況から推測(潜 伏期間等を考慮)する。

B手法としては、食中毒の場合には、まず聞き取り調査を行い、自覚症状のある患 者から検便を実施する方法による。

(12)マスコミ対応
@保健所に届け出た時点からマスコミが情報を入手する可能性がある。

A自治体(県・政令市)ごとに公表の手法・公表される情報量は異なるが、公表された 結果、マスコミが「感染者の所属・職種」を知ることとなった場合、病院関係職 員はマスコミから狙われやすい。

Bよって、保健所に届け出た時点から、取材を想定した対応を準備しておく必要が ある。

C取材に対する施設のスタンスとしては、「事実関係は認めつつも、適切な対処策 は取っている」ということを、正確に説明することが重要である。(感染者に対す る治療、2次感染防止策の徹底、病院施設の消毒等)





4.結核感染者が発生した場合
[例;職員から感染者が発生した場合]

(1)患者の発生(診断)→患者の収容・治療の開始
@「感染の疑いがある者」の診察、胸部X線検査等の実施
(状況によりX線CT等の併用も検討)

A検査の結果、診断の確定

B患者の収容・治療の開始

C収容に当たっては、法に定められたとおり収容病床を有する施設において収容

D診断の確定はあくまでも医師が判断することであり、疑いのある職員が発生した 施設が結核療養所等の専門病院でない場合は、他施設の結核専門医の診断を仰ぐ ことも必要。結核と診断された場合の患者(職員)に対する治療についても同様。(結 核専門医療機関での収容・治療)

E病院としての感染源の究明
 ・第一義的には保健所が実施するものであるが、医療機関として独自に感染源等 を特定するための努力をする。

 ・特に地方局へ第一報を入れると、感染経路・感染源については、継続して注目さ れるため、報告した時点から平行して病院としても調査を開始する必要がある。(本 省も注目するため)
(2)保健所等への届出
@主治医は、「結核」と判断'(診断確定)した日の翌日から起算し2日以内に「もよ りの保健所」へ届け出なければならない。(法第22条)

A「もよりの保健所」とは、第一義的には施設の地域を管轄する保健所であり、 距離的に、さらに近い位置に保健所がある場合には、その保健所を「もより」 とすることも可。(もよりの保健所=患者居住地の保健所ではない)

B病院管理者は、結核と診断された患者を収容した場合には、収容した翌日から 起算して7日以内に「もよりの保健所」へ届け出なければならない。(法第23 条)

Cいずれにしても、まず所轄の保健所との連絡を密にする必要がある。

D予防法第22条・第23条とも、届出期限日が休日の場合は、次の出勤日が期限 日となる。(休日法第2条の適用を受ける)

(3)感染症対策委員会等の開催
@最初の結核感染者が診断された時点で、当該職員の治療方針・施設としての二 次感染防止策等について、感染症対策委員会等で検討のうえ病院としての方針 を機関決定とする。

A当初の段階で病院の方針を決定するためにも、患者発生と同時に主治医、担当 科部(医)長等への連絡と並行して、感染症対策委員長等にも一報が入るシス テムを構築しておく必要がある。

_ B結核感染者の発生には、次のa〜dの4パターンが想定され、以下に掲げる事項 のうち「(4)対策本部の設置」、「(7)全職員への説明」、「(8)全入院患者への説明」 については、説明等が必要と思われる対象範囲の検討が必要である。

(想定される4パターン)

a.結核病棟勤務者の単発発生、c.結核病棟以外の勤務者の単発発生
b. 〃        集団〃、   d.〃集団〃


C施設としての対処方針等を早急に決定の後、必要雌範囲から説明等を実施する のは、いたずらに混乱を招かないために実施するものである。

Dしかし、説明対象の範囲・説明のタイミングを見誤った場合、結果として、混 乱を招くだけとなるので留意する必要がある。

E必要な範囲としては、単発発生の場合は当該勤務病棟の職員及び患者に対して は、接触濃厚と考えられることから当然必要と思われる。

F複数の職員からの発生あるいは、発生した職員の職種により次の段階のスクリ ーニングの範囲を慎重に検討する。
(必要と判断される範囲=狭すぎても、広すぎても適切でない)

〔結核定期外健康診断ガイドライン(H4.12.8健医感発第68号)参照〕

(4)対策本部の設置(情報収集、指揮命令系統の一元化)
@複数の職員からの発生が確認された場合には、「院内感染」としての対策の検討 が必要であることから、対策本部を設置する。併せて対策本部は、情報管理・ 指揮命令系統を一元化し院内の統制を図ると共に、関係機関との連絡調整の窓 口として機能しなければならない。

(5)保健所との連絡調整
  ・立入調査の対応、・善後策の協議、調整等
@第一義的には、地域における結核感染の防止等については、保健所が責任を負う ものであり、また、その対処法についての専門家(ノウハウも豊富)でもあるため、 届出の後は、逐次保健所と連絡を取りながら、善後策についての指示を仰ぐよう にする。

A当局管内で過去に発生した院内感染の場合には、施設独自に二次感染防止策等を講 じていたため、直接保健所が立入調査を行い指導したケースはないが、保健所が立 ち入る場合は適切に対応し、その指示に従うよう指導する必要がある。(事務長、健 康管理医等が対応)

(6)全職員への状況説明、感染防止の徹底及び協力要請
@全職員に対して「職員が結核に感染した」旨、伝達するとともに、各自の感染 防止に対する注意の徹底と協力要請を行う。

A併せて、施設として感染者発生に対して取る措置について周知する。
(初期の段階で、職員に対して病院としての明確な方針を示す必要有り)

(7)職員勤務部署へのX線検査等の実施(二次感染の検証)
@職員から感染者が発生した場合には、その職員と接触濃厚な者から、順次、X線 検査等を実施。

A実施時期については、結核という疾患の潜伏期間等考慮のうえ判断する。

Bすなわち初発の患者が発見された時点から逆算し、感染した時期を推測の上、 接触濃厚者に対するスクリーニング検査の時期を決定する。

Cいずれにしても、保健所と連絡調整のうえ、長期的に継続したスクリーニング 検査が必要となる疾患である。(少なくとも2年間のフオローが必要であると云わ れている)

〔結核定期外健康診断ガイドライン(H4.12.8健医感発第68号)参照〕

(8)医師及び看護婦より全入院患者への状況説明及びX線検査等の依頼
@全入院患者に対して、職員から結核感染者が出たこと、及び病院として所用の 措置を講じていることを、患者の混乱を招かないように説明する。

A最も留意することは、保健所に届け出た時点でマスコミに情報提供される可能 性があり、教員職員から説明を受ける前に、新聞報道等により患者が知る事と なった場合、病院に対する信頼が著しく低下してしまい、患者の理解・協力が 得られなくなる恐れがある。

B十分な説明のうえで、患者に対してのスクリーニング検査を実施する。
C手順は、感染した職員と接触濃厚と思われる病棟は優先して全患者に対してX 線検査等を実施。

D他の病棟については、状況を見ながら必要と思われる患者(自覚症状のある患者 等)から自己申告により実施。

(9)退院患者のフォローの実施
@感染した職員が患者と接触濃厚な職種の場合、現在入院中の患者のスクリーニ ングに加え退院患者に対するスクリーニングも必要となる。

Aどの時点からの退院患者を対象とするかは、感染した職員の発症状況から推測(潜 伏期間等を考慮)する。

B手法としては、検査対象とした退院患者に対して、スクリーニング検査を実施 する旨連絡し、来院の上X線検査等を実施、その場で読影のうえ、感染の可能 性がある場合には、収容等所用の措置を取る。

Cこの場合にも、保健所と十分協議の上、実施を決定する。

(10)マスコミ対応
@保健所に届け出た時点からマスコミが情報を入手する可能性がある。

A自治体(県・政令市)ごとに公表の手法・公表される情報量は異なるが、公表され た結果、マスコミが「感染者の所属・職種」を知ることとなった場合、病院関 係職員はマスコミから狙われやすい。

Bよって、保健所へ届け出た時点から、取材を想定した対応を準備しておく必要 がある。

C取材に対する施設のスタンスとしては、「事実関係は認めつつも、適切なな対処 策は取っている」ということを、正確に説明することが重要である。(感染者に 対する治療、2次感染防止策の徹底等)





5.その他留意事項
(1) O157については、平成8年の堺市における爆発的な発生以降、全国的に注目 されている。
(2) 施設によっては、単に一般患者(感染者)を収容した場合でも、過去に経験がない ために、慌てて局に報告・相談するケースが想定されるので、初期の段階で、「一 般患者の収容」か「院内感染の可能性がある事例」かを確認する必要がある。
(3) 結核予防法第22次の届け出に当たっては診断の確定が要件であり、「疑い」の段階では法の適用を受けない。(届け出義務はない)
(4) 特に結核予防法関係の届出時期については、平成9年7月にマスコミにより指摘された経緯もあることから、初期の段階(報告を受けた時点)で
@診断の確定が何時なされたのか
A適正に届出行為がなされたか(法定期限は厳守されているか)についての確認が 必要である。

(5) 対応する際のポイントとしては、診断時期やスクリーニング等の手法について、 保健所と連絡調整の上、十分協議のうえ方針を決定していく必要がある。

 (例)
  a.ツベルクリン反応の実施の是非(一般論として15歳以上は特別の場合を除 き不要)

  b.胸部X線検査のみで診断確定可能な医師と塗沫・培養結果まで待たないと 診断確定出来ない医師がいる。(「胸部X線検査」の段階で診断確定可能と いう意見もある)

  c.スクリーニング検査の時期(第一感染者発見時点で実施するのか、数ヶ月後 に一斉に実施するのか。いずれの場合にも半年後、1年後等、継続して2年 間程度のフォローは必要)



6.院内感染対応手順(栄養部門)
 院内感染対応手順の主旨に添って、この項では栄養部門にかかる事項について、次 のとおり整理する。
 平成8年6月の大阪南病院の食中毒事故による調理業務の停止、平成9年7月には 京都病院調理職員の定期細菌検査(検便)からO157が検出され、自施設での調理を自粛 した。いずれも他施設の応援体制によって調理を行った。
 実際の発生に際しては、整理した事項の他、推移し得ない場合も想定されるので、 過去の経験を基に留意すべき点について整理したので、業務の参考とされたい。

当該施設に対する具体的な留意事項等
(1)安全性の確保  O157検出が確認された場合、直ちに調理設備、機器具等の清掃、洗浄、消毒、 殺菌(アルコール噴霧等)の実施。
 一般的には、以下の方法を実施している。
 ・フードカッター・スライサー
		作業台等	→洗浄乾燥後に70%アルコール等の噴霧
 ・まな板、包丁、調理小物	→乾熱殺菌80℃30分以上
		        蒸気殺菌100℃10分以上
			  熱湯消毒95℃1O分以上
			  薬液殺菌 次亜塩素酸ナトリウム有効塩素濃度
			       200r/1の溶液に10分間以上浸漬
 ・ふきん →煮沸殺菌
 ・床面の清掃、洗浄、消毒

(2)関係職員の検便の実施
@関係職員には、事由発生後直ちに週休者も含め、O157及びベロ毒素産生性の確 認を一早急に実施。
京都の場合は、検念者及び入院患者も含め実施した。

A当該職員の就業制限について、公的機関であることを鑑み、陰性となるまで、 入院または自宅療養とする。

B病院職員から、特に調理業務関連職種からO157等ベロ毒素産生性の腸管出血性 大腸菌が検出された場合は、危機管理体制の甘さを指摘されないよう万全の体 制を取る必要がある。

(3)調理作業の自粛を行った場合の待機調理師の勤務について。
@勤務表とおりの勤務体制とし、直接食品等触れる業務は自粛、もっぱら調理、 盛付、配膳の指導という立場をとり、施設の清掃・消毒に従事。但し、作業前 の手洗いの徹底については、完壁を期すこと。

A今後の危機管理、衛生管理徹底の具体的な方法等の検討

(4)院内調理の自粛(保健所の指示、了解のもと実施)
経緯:保健所と連絡を取り善後策についての指示を仰ぐというスタイルであるが、 具体的には、当該施設の示す対応策についての可否を問う形となる。

@京都の場合、自粛期間は保健所との協議の結果2日間であった。
早期自粛解除に至ったのは、検査科の素早い協力体制、短時間で結果が判明す る検査方法(直接糞便検査法=ELISA法)の導入によって、検体提出と同一日には 菌の同定が可能となり、全員陰'1生であったことが大きな要因となった。

(5)自粛期間の応援体制
@調理拠点施設の依頼
調理拠点施設は、一ヶ所ではなく、特別食、常食、主食など食数を案分し、2ヶ 所に振り分け依頼。初日は南京都、大阪、2日目は南京都、宇多野とした。

A応援者は、各施設での細菌検査(検便)の結果が陰性である者とすること。

B応援者に持参させるもの、当該施設で用意されているものの調整。
  (白衣、包丁、まな板、マスク、帽子など)

(6)連絡調整
@調理拠点施設が決まれば、直ちに食事提供の具体的な調整に移るので、一時も 早く、双方の栄養管理室が直接連絡をとるよう、施設に指示する必要がある。

Aそれぞれの施設の栄養管理室には、連絡調整等情報管理の一元化を図るため、 総括は室長とし、献立・食数等の連絡調整、時系列記録及び応援要員の受入等、 対応の処理担当者を決めるよう併せて指示すること。

B細かな現場サイドの連絡調整は当事芦同士で行わせること。

(7)献立の調整
@献立は、調理拠点病院の本来の給食をおろそかにしないよう注意し、状況に合 わせ、加熱調理を基本に各種治療食に対応できるよう栄養素基準の包括化を図り、治療食の種類をできるだけ減らすことが必要である。
京都病院の場合、通常は個人対応等コメント食が多く煩雑であったが、緊急時 であり献立の種類を集約簡素化し糖尿系、肝臓系、心臓系、潰瘍系、一般食系 とした。
メニューは共通食材による煮物等加熱調理とし、調理拠点病院の負担軽減を図 るようにする。

A献立、食数等の調整は、実務担当者で行わせた方がスムーズである。

B食数等連絡はFAXを活用するのもよい。

(8)食器について
ディスポ食器(仕切り皿、飯丼)とした。業者では間に合わなかったので、大阪病院 (災害拠点病院)のストックを急選手配した。

※ 食器は、常に、洗浄・消毒・乾燥されているはずであり、使用に際して特に問題は ないと思われる。ただし、通常の調理→喫食の作業形態ではないので、取り扱い等考 慮すればディスポ食器が容易となる。

(9)配送
@配送手段は保冷車を使用。
急遠の手配となるので、初期の1食はワゴン車になることも想定されるので、 料理は、密封容器に入れるなど衛生管理面の工夫を考慮すること。
調理拠点施設には、保健所の立入り調査があった。要点は、衛生状態及び処理 能力の状況である。
運搬車の手配、運転手等栄養部門だけでは無理がある。
施設の危機管理の甘さによっては、応援施設栄養部門が非常に難儀することと なるので配慮すること。

A調理拠点施設との連絡を密にすること(出発時間、到着予想時間などの連絡)。
当該施設での盛り付け準備のため、食缶等容器の数の連絡も必要である。

B携帯電話等の活用、安全運転による配送。
交通事故等予測困難な事態も想定されるので、連絡用に是非必要である。
当該施設への電話番号の周知。

(10)記録・報告等について 時系列の記録とし、廃棄処分とした食材の記録、調理自粛期間中の献立の記 録、応援施設及び氏名の記録等を忘れずに残すこと。

(11)衛生管理徹底の注意事項 @緊急避難的措置とはいえ、実態として調理担当施設は処理能力以上の調理を行 うこととなる。

A調理から配送・盛付配膳・患者喫食までの所要時間が必然甲に長くなることか ら、献立はすべて煮物等加熱処理したシンプルなものとすること。

(12)保健所の立入り調査
@立入り調査の対応
 事前に調理場内のチェックを行い。不都合な箇所の改善を実施すること。
  保存検食(原材料、調理済み)の確認
  清潔保持(専用トイレ、下処理、加熱処理、盛付コーナーなど点検)の確認
  手洗い設備(清潔保持、薬剤の有無など)の確認等

A改善指示事項等については、善後策の協議・調整等行うこと。





調理拠点施設における具体的な留意事項等

 近隣施設から食中毒事故が発生、自施設での調理ができなくなり、調理拠点病院 として応援依頼を受けた場合
(1)献立関係
緊急のことであり、当該施設との意志疎通を図ることが困難となることが予想され る。
@院内食事箋規約、食数、コメント食の連絡調整を素早く行うこと。
施設間で即調整できるよう配慮すること。

A調理拠点施設の食種に合わせ、できるだけ細分化しないようにする。
糖尿系、肝臓系、心臓系、潰瘍系、一般食系などとし、献立によっては、糖尿系、 心臓系を一緒にするなど、方策を講じ集約できるよう調整させること。

B献立内容については、食材の入手が容易なものによる調整とし、入手困難なもの は使用しないこと。

C調理は、すべて加熱調理とすること。
場合によっては、非常食等缶詰を加熱処理したり、既に入荷している食材を先使 いして調理するなどの対処が必要となる。
先使いの場合は、自施設の献立変更も余儀なくされることを念頭に、処理にあた ること。

(2)食材発注
@往々にして時間外であることが予想されるので、最小限の業者にまとめること。

A調理拠点施設の契約内での購入にこだわらず、柔軟な対応にて手配すること。

(3)調理関係
@調理師の協力が是非とも必要となる。(日頃から危機管理体制の在り方等指導して おかなければならない。)

A自施設の調理とは別に調理調整すること。担当責任者を決めておくこと。

B調理拠点施設が責任を持って行うことを基本とし、他施設からの調理応援者があ る場合は、作業の指示を行うようにすること。

C自施設の本来の食事提供がおろそかにならないよう、注意すること。

(4)運搬関係
栄養だけで処理できる問題ではないので、庶務、会計と相談の上手配すること。
@方法一運搬車2台(箱形の保冷・冷凍車)

A容器一衛生上、密封できるものが必要となる。

B運転一庶務と相談の上、柔軟な対応が望まれる。

(5)当該施設での盛り付け・配膳
パニック状態になりやすいことを念頭に処理に当たる。
@作業は簡略にして最小限となるよう、献立、配送内訳(食種別食缶数)、など必要な ことはすべて当該施設と連絡を密にすること。

A当該施設には、配膳車を温めないよう指示すること。

B特殊な治療食(OP食など)等時に注意を要するものは、調理拠点病院の調理担当者 が責任を持って配膳等処理すること。

C盛り付け、配膳時はパニックになりやすいので、指揮者が必ず必要となる。
D当該施設及び調理拠点施設、双方の指揮者を決め、連絡の一元化を図ること。

E当該施設での盛付等作業は、一食種盛付終了毎、またはすべて盛付紐了後に配 膳する。(順次配膳を行うと、後で配膳ミスが発生した場合融通が付かないことが ある)

F当該施設での盛り付け等最終チェックは調理拠点施設の調理担当者が行う。

(6)その他
@調理拠点施設にとって、他施設からの調理師の応援が一番必要となる。なぜな らば、調理した担当者が当該施設に出向き配膳を担当することができるからで ある。
(当該施設での配膳のミスを未然に防ぐことができる)

A調理拠点施設は事前準備も必要なことから、応援決定までに打診を行い、時間 的余裕を持たせられるよう配慮する必要がある。

B応援体制を組む場合、衛生管理の重要性を認識させる好機ととらえ、多くの施 設に対し協力依頼をすることも寛容と考える。

C調理拠点施設に保健所が立ち入る場合がある。
この場合、調理処理能力、衛生管理(配送手段、容器等)の2点が最重要点検項目 と考えられるので留意すること。





他局管内の状況
@A局・複数の施設において、調理師、栄養士等からいわゆる健康保菌者が認められているが、就業制限等に従い処理し、施設内での調理自粛を行った例はない。

AB局・定期糞便検査によって調理師及び調理済み保存検食からO157が検出された例、入院患者の検便を直ちに実施、結果は全員陰性であった。
・その間、食事は自施設の調理師による提供とし、メニューはすべて加熱調 理に変更したが、調理の自粛には至っていない。
・但し、水面下では、他の国立病院からの院外調理による応援体制を整え、 万が一に備え待機状態であったが、患者の検査結果は、全員陰'性であった ため発動されなかった。


※ このようなことから、今後定期検便検査によって健康保菌者がでた場合・厚生省 腸管出血性大腸菌感染症の診断治療に関する研究班(H9,8.21)による「一次、二次医一 僚機関のための腸管出血性大腸菌(O157等)感染症治療の手引き(改訂版)」の就 業制限等を参考とし、各施設での危機管理体制の構築、かかる場合の対応策を講じ ておく必要がある。



食中毒事故等により調理室が使用できなくなった場合

 集団食中毒が発生した際、保健所の指示等により施設の調理室が使用できなくなっ たり、調理師も業務に携わることができなくなった場合。など非常時の対応について 以下のようにまとめた。
【想定】食中毒の集団発生により、所轄保健所から数日間、調理室及び調理機器の使 用不可、調理師の調理作業の停止を指示された。

応援体制による入院時食事療養留意事項
1.食事提供
調理関係
・近隣施設の応援体制。依頼施設は2か所とし、応援施設の 負担の軽減を図る。
 例)A施設:主食(飯)と一般食
   B施設:粥と特別食
・外部委託併用。一般食は弁当会社等外部委託、特別食のみ近 隣施設の応援体制としたケースもあった。(岡山労災)
調理・盛付場所の確保院内の場合、職員食堂、学生食堂などとなるが、該当設備のない 場合、調理場内の最低必要なスペースの使用について保健所と協議の上確保すること
2.献立調整
・朝食:食パン、牛乳、果物等。
 新たな食材料の購入による白施設での食事提供とした。
・昼・夕食:調理応援施設との食事基準の違いによる制約はあ るものの、食種を簡素化し調理応援施設の献立に準ずること。
・献立は、加熱調理とし、3品程度のシンプルなものとする。
治療食献立の整理糖尿系、肝臓系、心臓系、潰瘍系、一般食など簡素化を図る連絡調整員の一元化食材料の廃棄等整理
3.配送
・温度管理のできる保冷車(レンタカー)による配送。
・容器は、保温良缶を使用。
4.盛り付け、配膳
・食器は、ディスポ食器を使用。(仕切り皿、飯丼)
盛付、施設の職員食堂や看護学校の食堂等の使用。
・温冷配膳車、トレーは施設のものを洗浄・消毒し、使用する こと
・調理場以外の場合・配膳車の電源がとれず常温での配膳とな る。
配膳車・トレー使用には、洗浄・消毒の上、事前に保健所の許可を得ること。
5.器具の洗浄
・温冷配膳車、トレーは自施設で洗浄・消毒、食缶等は、調理応援施設に持ち帰り洗浄消毒とする。
6.その他
・発生施設の栄養士は、調理・盛り付け業務に携わることがで きないため、調理応援施設との献立、食数の調整、及び盛り付 け配膳等の指示を行なう。
・調理師・栄養士の応援体制
発生施設には、調理応援施設及び近隣施設から派遣。
調理応援施設には、近隣施設から派遣となる。
その他
応援体制による食事提供は、調理施設での衛生管理に、十分な注意喚起を行い、事故のな いよう努める必要がある。
・調理室の使用禁止が長期にわたる場合,施設内の学校等代替え可能設備の有無,外部委託による院外調理など検討する必要がある。


参考資料 (患者に関する届け出義務について)