指第41号
健医感発第51号
平成9年4月23日
各都道府県衛生主管部(局)長殿
厚生省健法政策局指導課長

厚生省保健医療局エイズ結核感染症課長
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)に対する院内感染防止対策について


 近年、薬剤耐性菌の出現が医療現場において大きな問題となっており、また、欧米では免疫力の特に低下した患者等の間でバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)が急速に広がり問題となっている状況にある。このため、平成8年12月24日に、厚生科学特別研究事業により「薬剤耐性菌対策に関する専門家会議」(座長:渡邊治雄国立予防衛生研究所細菌部長(現:国立感染症研究所細菌部長))が設置され、薬剤耐性菌対策に関して検討がなされ、平成9年3月28日に報告書が別添のとおりとりまとめられた。現在までのところ我が国においては、バンコマイシン耐性坪球菌(VRE)の患者の報告はないが、発生が疑われる場合には院内感染防止対策の参考とされるよう、当該報告書の保健所、医療施設への周知徹底方お願いする。
 あわせて、今後、我が国において薬剤耐性菌であるバンコマイシン耐性MRSAとバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の発生は院内感染予防対策上の重要な問題となると思われるため、貴管下医療施設においてこれらの菌による感染症患者の発生が疑われる場合には、当面、貴部(局)を通じて指導課あて情報提供されるよう、貴職より貴管下医療施設に対して協力依頼方お願いする。




「薬剤耐性菌対策に関する専門家会議」報告書概要



 現在までに様々な抗菌薬が相次いで開発・発売され、細菌感染症の管理は著しい進歩を遂げた。その結果、細菌感染症は制圧されたかのような錯覚が生まれ、感染症の重大性が軽視される傾向が続いた。
 しかし、薬剤の使用量の増大に伴い、薬剤耐性菌の出現が医療現場において大きな問題となった。また、欧米でここ数年で急速に広がり問題となっているバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)については、現在までのところ、日本での感染症患者の報告はないが、近々問題となる可能性が指摘されている。
 そこで,上記のような薬剤耐性菌及ぴ欧米で問題となっているVREに関して、日本及び世界における現状把握と今後の日本において行うべき課題についての提言を行うために、本「薬剤耐性菌対策に関する専門家会議」が厚生科学特別研究事業により設置された。

1.薬剤耐性菌の現状
 わが国ではメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をはじめとして多くの薬剤耐性菌が分離されている。その特徴として、わが国では感染症の治療に際して、新しく開発された抗菌薬を第一選択薬として用いる傾向があるので、欧米では未だ出現していないような型の耐性菌が出現している点を挙げることができる。

2.薬剤耐性菌に対する対策

 サーベイランスに関してはわが国では平成4年度から厚生省薬務局による「抗生物質感受性状況調査」が実施されており、全国規模での薬剤耐性菌の現状についての調査結果(抗菌薬感受性検査結果)が報告されている。しかし、患者情報も含めたサ−ベイランス体制はまだ構築されていない。
 VREの出現には飼料添加物として使用されているアボパルシンという抗菌薬が関与しているのではないか、との報告が欧州でなされており、一部の国ではアボパルシンの使用を禁止する措置がとられている。わが国ではVREに関しては、現在までのところ感染症患者の報告はなされていないが、予防的措置としてアボパルシンの飼料添加物としての指定が取り消された。

3.現在の課題

1)わが国では患者の治療、耐性菌の発生防止そして医療資源の有効活用という観点から見ると、抗菌薬が必ずしも適正に使用されていない。
2)例えば薬剤耐性菌による患者の感染症発症の有無、治療法、予後等を調査対象とした、臨床現場でより役立つサーベイランス体制が構築されていない。
3)感染症に精通した医師、薬剤師、看護婦、検査技師等が不足している。


4.今後起こすベき行動

 今後大きな問題となるであろう薬剤耐性菌問題に対しての研究の推進が急がれる。具体的には以下のような点について推進する必要がある。

@研究の推進
・耐性菌の判定方法及ぴ判定基準の標準化
・抗菌薬の適正使用基準
Aサーベイランス体制の確立のために検討すべき事項
・薬剤耐性菌のサーベイランス体制の構築
・薬剤耐性菌の分離状況等の情報解析法と臨床現場へ還元(地域、施設別)する情報の内容及びその伝達方法
・諸外国の状況を含めた情報の交換
B薬剤耐性菌対策推進のための基盤整備
・薬剤耐性菌だけでなく感染症に精通した医師、薬剤師、看護婦、検査技師等の医療関係職種の人材育成とそのための研修体制


5.その他

 欧米でここ数年間で急速に広がり、免疫力の特に低下した臓器移植後の患者、血液疾患患者、集中治療施設収容患者等の問で問題となっているVREは、その感染症に有効な抗菌薬が存在しないため、その院内感染対策が極めて重要である。従って、VREの特性に注意を払いつつ、従来用いられているMRSAの院内感染対策に準じて対策を講じる必要がある。




薬剤耐性菌対策に関する専門家会議 報告書

平成9年3月

厚生科学特別研究事業

バンコマイシン耐性腸球菌等対策に関する研究班





目次

委員名簿
はじめに
1.薬剤耐性菌の現状について
2.薬剤耐性菌に対する対策について
3.現在の課題
4.今後起こすべき行動
おわりに
VRE対策について
参考資料
参考文献





薬剤耐性菌対策に関する専門家会議

委員一覧



氏名所属職名
荒川宜親国立予防衛生研究所 細菌・血液製剤部長
稲松孝思東京都老人医療センター 感染症科医長
木村 哲東京大学医学部 感染制御部教授
砂川慶介国立東京第二病院 小児科医長
武澤 純名古屋大学医学部 集中治療部教授
寺門誠致家畜衛生試験場 企画連絡室長
平松啓一順天堂大学医学部 細菌学教授
三瀬勝利国立衛生試験場 衛生微生物部長
◎渡邊治雄国立予防衛生研究所 細菌部長
(◎:座長)




VREに関する院内感染対策検討小委員会
委員一覧



氏名所属職名
◎荒川宣親国立予防衛生研究所細菌・血液製剤長
池 康嘉群馬大学医学部微生物学教授
稲松孝思東京都老人医療センター感染症科医長
佐竹幸子群馬大学医学部保健学科助教授
砂川慶介国立東京第二病院小児科医長
山口恵三東邦大学医学部微生物学教授
(◎:座長)





はじめに

 1940年代半ばからのペニシリンの工業的大量生産と臨床使用を契機に、各種の抗生物質や抗菌薬が相次いで開発され、細菌感染症の管理は著しい進歩を遂げた。その結果、細菌感染症はこれらの抗菌剤によって十分管理が可能であるかのような錯覚が生まれ、致死的疾患としての感染症の重大性が軽視される傾向があった。
 しかし、昨今のメチシリン中性黄色ブドウ球菌(VRE)に代表される多剤耐性菌の出現が医療現場において大きな問題になったことは否めない事実である。国内外におけるこれまでの研究から、臨床的に最も多量に使用されているβ一ラクタム系(ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系など)に対する多剤耐性グラム陰性菌がこの数年間に世界的規模で増加傾向にあり、それらの耐性機構もプラスミドによる新たな耐性遺伝子、獲得、耐性遺伝子の変異、標的部位の変異、プロモーターの変異、プラスミド上への耐性遺伝子の転移によるマルチコピー化など多岐にわたることが明らかとなってきた。今後、高齢化社会の到来やガン治療、臓器移植などの高度医療の進歩による易感染性宿主の増加が予想される中で、これらの耐性菌による感染症の増加や新たな耐性菌の出現が懸念される。さらに、近い将来、医療提供施設等における施設内感染の原因として、薬剤耐性菌が問題となるこが予想され、それらに対する抜本的な対策の必要性が求められている状況にある。
 また、欧米でここ数年間で急速に広がり、免疫力の特に低下した臓器移植後の患者、血液疾患患者、集中治療施設収容患者等の間で問題となっているバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)については、現在のところ、日本では感染症を起こした患者の報告はなされていないが、近々、日本の医療提供施設等の施設においても問題となる可能性が指摘されている。
 そこで、上記のような薬剤耐性菌及び欧米で問題となっているVREに関して、日本及び世界における現状把握と今後の日本において行うべき課題についの提言を行うために、本「薬剤耐性菌対策に関する専門家会議」が厚生科学特別研究事業により設置された。

1.薬剤耐性菌の現状について

@日本における現状について
ア)研究の立場から
 我が国では、国民一人あたりの抗生物質、抗菌剤の使用量が欧米に比べて多く、しかも、感受性薬が他にあるにもかかわらず、新しく開発された薬剤を第一選択薬として用いる傾向が強い。従って、欧米では未だ出現していないような型の耐性菌の蔓延が起こりつつある。その例として、プラスミド性にメタロ一ラクタマーゼを産出し、全てのβ-ラクタム系に耐性を示すグラム陰性桿菌がある。この型の耐性菌は既存のβ-ラクタマーゼ阻害剤に対しても耐性を示すため、今後の分離動向に特に注意する必要がある。その他、プラスミド性にセフェム系を不活化するMOX−1やToho−1などのβ-ラクタマーゼを産生する中性菌も報告されていつ。また、一部の耐性菌ではあるが、全てのβ-ラクタム系に耐性を示すのにならず、アミノグリコシド系やニューキノロン系に対しても耐性を獲得したものが出現しつつあり、治療薬の選択に困難をきたす例もある。
 なお、欧米で問題になっているESBL(拡張型基質特異性を示すβ-ラクタマーゼ)を産出するグラム陰性桿菌、及びVREによる集団感染事例は日本では報告されていない。
 我が国における主な耐性菌を以下に示す。

a)メチリシン耐性黄色ブドウ細(MRSA)
メチリシンによつて阻害されにくい変異型ペニシリン結合蛋白の遺伝子であmecAを担うMRSA染色体上には、エリスロマイシンなど他の素剤に対し耐性を付与する遺伝子も同時に存在する場合がある。さらに、テトラサイクリンやDNAジャイレースなどの変異も加わり、ニューキノロン系等の多剤に耐性を示す株が出現している。
b)ペニシリン系耐性肺炎球菌(PRSP)
ペニシリンによって阻害されにくい変異型ペニシリン結合蛋白を産生することで、ベニシリンGなどのペニシリン系に耐性を獲得している。最近、セフェム系やカルバペネム系に対しても耐性度が上昇した株が分離され始めている。
c)セフェム系耐性グラム陰性桿菌
i) プラスミド性にメタロ−β-ラクタマーゼを産生するグラム陰性桿菌、緑膿菌、セラチア、肺炎桿菌など
ii)プラスミド性にAmpC型セファロスポリナーゼを産生するグラム陰性桿菌、肺炎桿菌、緑膿菌など
iii)プラスミド性にToho-1型β-ラクタマーゼを産出するグラム陰性桿菌、大腸菌など
d)β-ラクタマーゼ阻害剤に抵抗性を示すグラム陰性桿菌
クレブジェラ オキシトカなどの腸内細菌
e)ニューキノロン系耐性菌
i) ニュ一キノロン系の標的であるDNAジャイレースやトポイソメラーゼIVの変異、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌などの腸内細菌
ii)外膜における薬剤の透過性の低下または薬剤能動排出機構(active efflux) 緑膿菌、大腸菌など
f)アミノグリコシド系耐性菌 i) プラスミド性に修飾酵素、不活化酵素を産生する
緑膿菌、大腸菌など
g)薬剤耐性結核菌、非定型抗酸菌群(MAC)


イ)臨床の立場から
 我が国では新しく開発された広範囲作用型の抗菌薬が第1選択薬として使用される傾向がある。また、多くの外科手術やかぜ等で抗菌薬の予防目的の投与がされている。ある大学病院では院内感染症対策委員会を組織し、疫学的調査に基づく検体別および患者別サ−ベイランス、臨床細菌学的検討、現場での教育・助言が行われている。構成員は感染症専門医師2名(細菌学教授・.中央検査部講師)、感染症対策看護婦4名、臨床検査技師1名、薬剤師1名、病院事務職員3名であり、感染症対策看護婦が実働部隊として中心的役割を担っている。院内感染症対策委員会はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をはじめとする薬剤中性菌の検体別分離頻度、 薬剤感受性、保菌/感染患者数、使用抗菌薬の構成を中心に年4回報告書を作成している。その結果、病院全体で保菌者を加えると依然として毎月約10人程度の新規患者が発生しているが、ICUでのMRSA菌/感染患者の発生頻度は一時大きく低下し、病院全体でのMRSA重症患者数も明らかに低下した。
 一般的に、開胸手術、開腹手術などを受けて、集中治療室に収容された患者がMRSAに感染すると重症化する傾向が見られ、死亡例も報告されている。

A諸外国における現状について
 欧米では、VREの急増が問題となっている。特に米国では、1993年の時点で集中治療室で管理されている患者から分離される腸球菌の13.6%がVREとなっている、との調査結果が報告されている。

Bその他
MRSA等に関する正しい知識と認識が一般に不足しているため、無症候性保菌者に対する過剰な差別的対応(施設等への入所制限等)が一部で行われている。また、このために保菌者の除菌のための不必要な抗菌薬の投与が一部で行われている。

2. 薬剤耐性菌に対する対策について
 日本及び諸外国においては、薬剤耐性菌対策として、サーベイランス、院内感染対策などを柱とした対策がとられている。

@ 薬剤耐性菌に対するサーベイランス体制について

ア) 日本におけるサ−ベイランス体制について
 平成4年度から、厚生省薬務局が抗菌型適正使用に資すること等を目的とし、全国規模での耐性菌の現状を把握するため、「抗生物質感受性状況調査」を実施しており、調査結果が公表されている。
 この調査は、全国の薬500の医療提供施設の協力を得、各医療提供施設が実施した、1回当たり2週間の抗菌薬感受性検査結果(検査件数:約100万件/回)を年2回集計しているものである。
 しかし、患者情報も含めたサ−ベイランス体制はまだ構築されていない。

イ)米国におけるサーベイランス体制について
 米国疾病管理センタ−(CDC)内に院内感染対策部門が1968年に設立された。院内感染に関する国家的な情報源を作るために、同一の院内感性疾病定義を用いた院内感染サ−ベイランス事業を1970年に開始した。CDCはこの情報源を利用して、将来起こるであろう院内感染の規漢を推定したり、院内感染の流行やその危険因子などを監視している、現在、全米から約200施設がこの院内感染サ一ベイランス事業に任意参加しており、入院患者の5.7%、1年間に200万人以上が院内感染に苦しんでいると推定されいる。
 また、VREを早期に発見して病院内伝播を防止するために、高危険群患者(ICUや移植病棟などに入院中の患者)から分離された腸球菌についてバンコマイシン感受性試験を定期的に実施したり、便や直腸綿棒のVREサーベイランス培養を実施することを勧告している。
 米国では、検査体型においては、薬剤感受性試験法の標準化が確立しており、迅速検出法を積極的に取り入れるべく研究がすすめられている。

Aその他の薬剤耐性菌対策について

ア) 日本における対策について
 a)院内感染対策として行われている対策について  厚生省は平成3年に、厚生科学研究「院内感染症の現状と対策に関する研究」の要旨を抜粋し、院内碑染対策を進めるよう、関連機関に通知を行った。その後、院内感染対策に関する調査研究の推進、医師や看護婦を対象とした院内感染対策講習会の実施、ファクシミリによる施設内感染対策相談窓口の設置、診療報酬設定による院内感染対策費の算定等の事業を行っている。その結果、500床以上の病院の98.4%に院内感染対策委員会が設置され、各医療提供施設の努力もありMRSA感染症に対する対策は強化されてきている。しかし、依然として、MRSA感染症患者の実数とその推移に関しては不明である。今後その多発が予想されるVREに限らず、薬剤耐性菌の蔓延を予測した総合的な予防対策は未だに整備されていない。
 b)VRE対策について
  i)飼料添加物について
 VREの出現には、飼料に混入される抗菌薬のアボバルシンという飼料添加物が関与しているのではないか、との報告が欧州でなされており、一部の国ではアボパルシンの使用を禁止する措置がとられている。
 日本においてもアボパルシンの飼料添加物としての指定が取り消された。
  ii)VREに関する施設内感染予防対策について
 今後、医療提供施設等の施設での発生が予想されるVREについて、その検出法を含めて必要な対策を本専門家会議において検討を行いとりまとめた。その内容について、末尾に示す。

イ)米国における対策について
 米国では感染症治療指針が提示されており、抗菌薬の適正使用の推進が図られている。
 米国のある病院では8種類の抗菌薬の使用に際して事前承認制度を取り入れた。これは指定された8種型の抗菌薬の使用に際しては、24時間体制の感染症専門医の許可を必要とする、というものである。その結果、入院患者の30日生存率や在院日数に変化は見られなかったが、薬剤費が約32%減少し、耐性菌の抗菌薬感受性が平均20%改善された。

3. 現在の課題
 細菌感染症の治療、対策においては、有効性・安全性の両面から最善の治療成果を目指すことが必要であるのみならず、薬剤耐性菌の発生予防、サ−ベイランス、感染の防止等の総合的な対応が必要である。抗菌薬の適正使用を進めることにより薬剤耐性菌の出現を出来るだけ遅らせ、薬剤耐性菌及びそれによる感染症の治療の動向を監視し、臨床の場へ情報の提供を行い、さらに、施設内等での患者への感染の拡大を防止するための感染防止対策を確立する必要がある。

@抗菌薬の適正使用について
 先に述べたように、我が国では恵者の治療、耐性菌の発生防止そして医療資源の有効活用という観点から見ると、必ずしも適正に抗菌薬が使用されていない。
 薬剤耐性菌の出現と抗菌薬の多用の関係は明らかであり、感染症の治療を適切に行いながら薬剤耐性菌の出現をできるだけ遅らせるために、抗菌薬の適正な使用を医師、薬剤師等へ啓発する必要がある。

Aサーベイランス体制について
 薬剤耐性菌による患者への感染症発症の有無、治療法、予後等を調査対象としたサ−ベイランスは行われておらず、今後、患者情報等も含めた、臨床現場でより役立つサ−ベイランス体制を構築する必要がある。我が国において実施されている「抗生物性感受性状況調査」は、抗菌薬の適正使用に資する目的で、全国的な規模で薬剤耐性菌の検出状況を調査しているものであるが、これを基盤にしたサーベイランス体制の拡充が必要である。
 また諸外国の状況を含めた情報を一元的に管理する組織の整備が望まれる。

B人材の不足
 現在、日本では感染症に精通した医師や薬剤師、看護婦、検査技師等が不足している。この背景には抗菌薬の開発により、一般に感染症が重要な病気と認識されなくなり、感染症の専門家の数が減少し、その教育が必ずしも十分にになされていなかった現状がある。しかし、薬剤耐性菌や新興・再興感染症が問題となってきていることから、感染症の専門家が再び求められるようになってきている。

4.今後起こすべき行動

@研究の推進
 今後大きな問題となるであろう本問に対する研究の推進が急がれる。特に以下の課題について研究を推進する必要がある。

ア)耐性菌の判定方法および判定基準の標準化
イ)耐性菌の分離状況の情報分析と臨床現場への還元(地域、施設別)
ウ) 耐性園の耐性機序別迅速検出法
エ) 耐性菌による感染症の発生状況の調査及び管理法の開発、新薬の開発
オ) 抗菌薬の適正使用基準

Aサーベイランス体制の確立のために検討すべき事項
 今後、薬剤耐性菌対策のための有用で長期的かつ患者情報を含めた薬剤耐性菌に関する情報を迅速にかつ正確に集めるための基礎的な研究等を行う必要がある。
 薬剤耐性菌サーベイランスは、
 ア)薬剤耐性菌の全国の発生動向把握のための検査情報の収集
 イ) 薬剤耐性菌による感染症の診断、治療、予防の検討のための薬剤耐性菌による感染症の情報収集
の2つを目的として、それぞれについて、情報収集の体制を整備する必要がある。そのため、「抗生物質感受性状況調査」による薬剤耐性菌の情報収集体制を活用、強化するとともに、新たなサーベイランス体制の構築がなされるべきである。
 上記の検討を行うに際しては、以下の点についてもあわせて基本的な研究及び検討が必要である。
 ア)薬剤耐性菌のサーベイランス体制の構築
 イ)薬剤耐性菌の検査方法の標準化及ぴ精度管理
 ウ)薬剤耐性菌による感染症の診断基準、検査方法等
 工)情報を直接医療提供施設から電子媒体等を利用し、迅速に収集・蓄積する方法
 オ) 薬剤耐性菌の分離状況等の情報解析法と臨床現場へ還元(地域、施設別)する情報の内容及びその伝達方法
 カ) 薬剤耐性菌の耐性機序別迅速検出法


B薬剤耐性菌対策推進のための基盤整備
 抗菌薬適正使用の推進、耐性菌の出現を抑えると共に医療費削減のためにも、一般の医療従事者における感染症に関する知識の向上を図るとともに、人材の育成や専門医の確立が求められている。
 また、
 ア) 薬剤耐性菌だけでなく感染症に精通し本医師、薬剤師、看護婦、臨床検査技師等の医療関係職種の人材育成とそのための研修体制
 イ) 医師、看護婦、臨床検査技師等の関係医療職種が連携して研究事業などの基盤を整備することが必要である。
 さらに、有用な抗菌薬が開発されるような支援策について検討すべきである。

Cその他
 今後、日本においてその発生が重要な問題となると思われる薬剤耐性菌にはバンコマイシン耐性MRSAとVREがある。これらの菌による感染症患者の発生が疑われる場合には、厚生省や国立予防衛生研究所等に情報提供がされるよう、医療提供施設に協力を呼びかけることが必要である。また、厚生省としては、そのような報告があった場合に、速やかに対処できる体制整備をしておく必要がある。

おわりに

 今世紀末から来世紀にかけて増加が予想される感染防御能力の低下した易感染性宿主を、薬剤耐性菌による日和見感染、院内感染や術後感染などの驚異から如何に守っていけるかが、今後の我が国における医療の向上に大きな影響を与える主要な要因の一つと考えられる。したがって、薬剤耐性菌により引き起こされる感染症は、いわゆる新興感染症の一つと考えるべきであり、その対策は今後さらに推進されるべきである。




(別添)

VRE対策について





はじめに

 腸球菌(Enterococci)はヒトの腸管内及び女性外陰部の常在菌であり、病原性は弱く本質的な目和見感染菌である。腸球菌感型は患者自身の菌によって感染するこもあるが主として院内交差感染によって感染するとされている。臨床的には尿路感染症時ときに菌交代現象として出現しまれに感染徴候を伴うことがある。また複雑尿路感染症、胆道感染症、腹膜炎、褥痩感染症等において、しばしば複数菌感染症の一翼を担う菌種である。重篤な感染症として菌血症、心内膜炎、髄膜炎等をおこすこともある。臨床分離される腸球菌の多く(約80%)は Enterococcus faecalisで他は主として Enterococcus faeciumが分離される。これらの菌の特性はセフェム系、アミノグリコシド系に対して自然耐性で、獲得耐性によりすベての抗菌薬に対して高度耐性となり得る。現在までのところ日本の臨床分離 E. faecalisはペニシリン系感受性であり、E. faeciumの多くはペニシリン系である。バンコマイシン耐性腸球菌(vancomycin resistant-enterococcus, VRE)は、1987年にヨーロッパで最初に分離され、以来欧米の病院で臨床分離頻度が増加している。VREは、ICU、移植病棟、ガン病棟、熱傷病棟等の重篤な基礎疾患を有する易感染患者に院内感染により感染し菌血症を起こすことにより問題となっている。多くのVREはバンコマイシンのみならず、感染症治療のため先行使用したβ−ラクタム系やアミノグリコシド系に高度耐性であるため、その感染症に有効な抗菌薬剤が存在しないため、その院内感染対策が求められている。
 本邦ではVREの臨床分離株は数例報告されているのみで、今のところVREの拡散、 院内感染の報告はない。しかし、過去の院内感染として問題となった薬剤耐性菌の拡散の例から考えると、今後日本においてVREが医療現場で拡散する可能性は高い。このような現状を考え、またVRE出現時に臨床現場での無用の混乱を防止するため、VREの検出法、耐性菌出現時の臨床現場での対応を事前に周知することを目的として、この報告書をまとめた。

1.VRE感染症

@ 院内感染原因菌としてのVRE
 腸球菌は人腸管、女性外陰部の常在菌である。その感染症はこれまで患者自信の腸球菌により感染したものと考えられていた。しかしながら最近ではVREを含む腸球菌感染症の多くが、病院内で院内感染によってもおこるとされている。これらは汚染された医療器具等を介して院内で交差感染する。

A 日和見感染菌としてのVRE
 VREは本質的に日和見感染菌である。臨床上問題と一なる感染症はVREによる侵襲性感染である菌血症である。VREによる重篤な菌血症をおこす可能在のある患者は重篤な基礎疾患、または重篤な栄養失調や免疫不全の患者、血管内カテーテル留置等種々の医療処置を受けている患者などでり、いわゆる全身状態の良い患者がVRE菌血症をおこす可能性はほとんどない。

B VRE菌血症をおこす可能性のある危険因子
次のような状態の患者でVRE感染の危険度が増すとされている。
	・重篤な基礎疾患が存在する患者
	・免疫力の低下している患者
		ICU患者
		ガン病棟患者
		臓器移植病棟患者
	・腹腔臓器手術患者
	・心臓肺手術患者
	・広範囲外傷患者
	・広範囲熱傷患者
	・早期産児、低出生体重児
上記の易感染患者で感染症をおこした多くの例で、心、呼吸器、腎障害が合併している。

C VRE菌血症の主な感染原因
	・静脈カテーテルや尿路カテーテル操作
	・手術後感染症(腹腔膿瘍又は腹膜炎)
	・化膿性胆管炎
	・その他長期下院、β-ラクタム系、アミノグリコシド系等の
          広範囲作用型の多剤併用、バンコマイシン投与等が影響する。


D VRE感染症の予後
 次のような患者は予後は悪いとされている。
	・複数の進行性の重篤な基礎疾患を持っている。
	・外科手術又は外傷による多臓器不全がある。
	・腸球菌と他のグラム陰性腸内細菌を含むグラム陰性桿菌の混合感染がある。


E VRE及ぴ腸球菌菌血症の臨床的意義
 VREの中で特に重症院内感染の原因菌として問題となり、分離頻度も高いclassA(vanA)VREは、バンコマイシン高度耐性と同時にペニシリン系、アミノグリコシド系に高度耐性である。そのため、現存する抗菌薬のすぺてに無効である場合もおこる。
 バンコマイシン感受性腸球菌による菌血症の症例において、腸球菌に対する適切な抗菌薬治療が行われている例においてその生存率に有意の差があるとされている。

F VRE腸管への定着
 腸球菌は腸管常在菌であるため、VRE保菌者は腸管にVREが定着している。特にVREが検出される病院環境では、β−ラクタム系、アミノグリコシド系の広範囲抗菌薬の長期投与、抗菌薬の多剤併用、バンコマイシンの長期内服使用等により、患者腸管でVREが選択的に増殖定着し、それがさらにVREによる院内感染を拡げる危険が高まる。

G VRE検出のための抗菌薬感受性試験
日本の臨床分離腸球菌のバンコマイシン感受性菌はバンコマイシンMIC≦1μg/ml程度である。
バンコマイシンのMICが≦4μg/mlを感受性、8〜16μg/mlを判定保留、≧32μg/mlを耐性とする。
VREを検出するため液体培地を用いる時バンコマイシンの最低濃度は3μg/ml〜4μg/mlが望ましい。
class A VREの多くはバンコマイシン、ペニシリン系・ゲンタマイシン(>1000μg/ml)に高度耐性である。
class A VREの治療のための感受性抗菌薬を調べる時は、クロラムフェニコール等も含めた現存するすべてのグラム陽性菌に有効な薬剤を調べる必要がある。
ディスク拡散法で抗菌感受性試験を実施している場合は、24時間培養後に阻止円直径を透過光線下で測定する。
寒天平板希釈法、寒天勾配希釈法、試験管液体希釈法、微量液体希釈法で最小発育阻止 濃度を測定する場合は、24時間培養する。
自動機器を用いた場合、判定までの菌の培養時間が短いため腸球菌のバンコマイシン感受性試験結果の信頼性は現時点では低い。


H 臨床材料からVREが検出された場合
 VREと思われる菌が分離された場合、施設で行っている抗菌薬感受性試験を用いてバンコマイシン耐性であることを確かめるか、腸球菌の集落を用いてMcFarland 0.5の菌浮遊液を調整したもの、1μl〜10μlをバンコマイシン6μg/ml添加BHI(ブレインハ一トインフュージョン)寒天培地に接種し、35゜C 24時間培養後に発育が認められたらバンコマイシン耐性とする。

I 糞便等検査材料よりのVREの選択分離
培地 Bile esculine azide agar (Difco)又はef寒天培地(日水)、Enterococcosel agar (BBL)等。
バンコマイシン3〜6μg/mlを含む上記寒天培地に検査材型をエーゼ又はswabにて培地上に塗布する。
2日間35℃培養。
Bile esculin azide agar あるいはEnterococcosel agar を用いた時には直径0.5〜1.5mm程度の黒又は黒灰色のコロニ−、EF培地を用いた時には海老茶色(E. faecalis)、黄色(E. faecium)のコロニーをバンコマイシン耐性腸球菌として推定し、純粋培養を行い薬剤耐性検査、菌の同定を行う。バンコマイシンを含む腸球菌分利用培地には、Pediococcus, Leuconostoc が生育するが、VREは比較的コロニーが大きく液体培地での生育も良い。臨床分離腸球菌の80〜90%は E.faecalisで、その他には E.faeciumが主で、E. gallinarum等が分離される。


2.VRE院内感染防止対策

@ VREの院内感染防止対策の特徴
 VRE保菌者の多くはVREが腸管に定着していることが多くVREが糞便中に高濃度に含まれる。叉VREは尿路感染症の尿からも分離されることが多い。このためVRE保菌患者の便又は尿(特に便)からVREが繰り返し性出される状態が生ずる。VREが患者から検出され、院内感染防止対策が遅れた場合、病院環境が広範囲にVREにより汚染される可能性が高い。VRE院内感染対策は早期発見、監視、手洗い、環境汚染防止、トイレの清掃消毒、及びVREの他の重症患者への感染防止である。VREが臨床検査材料から分離されたとき最初に行うことは、その患者あるいは同室の患者の便のVREの存在を調べVREを含む便により環境汚染が広がらないようにすることが必要である。一般的な院内感染防止対策はMRSA院内感染対策に準じて行い、病院に応じた対策を立てる。以下の項目を参考にされたい。

A 抗菌薬の適正使用
 VRE院内感染対策の基本としてVREを抗菌薬により選択的に増加させ広げることを防ぐことが重要である。そのため、バンコマイシン、β一ラクタム系、アミノグリコシド系の適正使用、特にバンコマイシンの使用においては定められた適応症、使用方法に従って適正使用するこが求められる。

BICU、癌病棟、臓器移植病棟での院内感染防止対策
病院検査室でVREを検出した時は直ちに担当医師、院内感染管理者に連絡する。
患者の臨床検査材料からVREが検出された時は患者の便のVREを検査し、直腸のVREの定着の有無を調べる。
同一病棟の他の患者の便のVREの検査も行い直腸のVREの定着の有無を調べる。
VRE保菌者はカルテ等において医療従事者が認識できるようにしておく。
患者間の院内感染防止対策を徹底する。
VREが検出される便、尿の取り扱いにおいて環境に広がらないようにする。必要に応じ環境の消毒を行う。
VREを含む便、尿に汚染された作業着の区別と取り替え、便、尿処遠時における医療従事者の手の消毒の徹底。
注)日本では現在までのところVRE感染症の報告はないがVREによる感染症が発生した時、これら病棟の患者の便、直腸綿棒の培養を定期的に行いVREの存在の有無を検査する。


C 一般病棟におけるVRE院内感染防止対策
 一般病棟におけるいわゆる全身状態の良い患者はVRE菌血症をおこすことは、ほとんどない。一般病棟から、ICU、癌病棟、臓器移植病棟に拡散しない対策が必栗である。
病院検査室でVREを検出した時は直ちに担当医師、院内感染管理者に連絡する。
臨床検査材料からVREが検出された時は患者の便のVREの存在の有無を調べる。
VRE保菌者はカルテなどにおい医療従事者が認識できるようにしておく。
VREが腸管に定着している患者で排泄物を自ら処理できる患者は用便後の手洗い等の一般的な清潔動作の指導のみでよい。
VREが腸管に定着している患者で寝たきり状態等で自ら排泄物を処理できない患者の便、尿の取り扱いにおいてVREが一般病棟からICU、癌病棟、蔵器移植病棟に広がらないように手洗い、環境清掃消毒の対策を立てる。
 VRE陽性患者の病室への出入り、医療器具の消毒等はMRSA院内感染防止対策に準じる。




(参考資料)

1. 腸球菌
2. バンコマイシン耐性腸球菌 vancomycin resistant enterococcus (VRE)
表1 カタラーゼ非産出、グラム陽性球菌の同定基準表
表2 各種腸球菌の同定表
表3 腸球菌の薬剤耐性表
表4 バンコマイシン耐性腸球菌の分類表
表5 VREで合成されるペンタペプタイド(pentapeptide)(細胞壁構成成分)


1.腸球菌

@腸球菌の細菌学的位置付け(分類)
腸型菌は通性嫌気性菌でカタラーゼ非生産グラム陽性球菌の属に含まれる細菌である。この属の菌は酸素を利用することができなく、糖を発行分解しエネルギ一を獲得し、最終的に乳酸を生産する乳酸発酵菌である。この属には7種類の属が含ままれる(表1)。この中で病原性細菌として重要な細菌はレンサ球菌属と腸球菌属に含まれる。
 腸球菌は通性嫌気性カタラーゼ陰性のグラム陽性レンサ状球菌で、6.5%食塩存在下、pH9.6、10℃または45℃などの条件においても生育可能の特徴を有する菌群の総称である。かっては Streptococcus属の Lancefield D群に含まれていたが、近年 Enterococcus属として独立した。日本では「腸球菌」「Enterococcus」「Lancefield D群菌」などの名前で呼ばれている。現在Bergeys Manual of Determinative Bacteriology 第9版(1994)において16菌種、Manual of Clinical Microbiology第6版(1995)で19菌種の記載がある。 A腸球菌の種類と同定
 腸球菌は(i)(ii)に示す基準により大きく4つのグループに分けられる(表2)
(i)mannitol, sorbitol, sorboseの糖をそれぞれ含む液体培地での酸産生能(糖分解能)
(ii) arginine の加水分解能
グループTE. avium, E. malodoratus, E.raffinosus, E. psedoavium
(i) の糖を分解、
(ii) arginine非加水分解
グループUE. faecalis, E. faecium, E. casseliflavus, E. mundtii, E. flavescens, E. gallinarum
(i) の糖のうちmannitolを分解
(ii) arginine非加水分解
グループVE. durans, E. hirae, E. faecalis (variant), E. dispar,
(i) の糖すべて分解しない
(ii) arginine加水分解
グループWE. sulfureus
(i) の糖すべて分解しない
(ii) ariginine 非加水分解
非定型E. saccharolyticus, E. cecorum, E. columbae
グループT〜グループW以外


グループTの菌の同定 arabinose, raffinose の分解の有無で可能。
グループUの菌の同定 E.faecalis tellulite耐性、
pyruvate利用可
E. soritarius tellulite 感受性及び
pyruvate利用不能以外はE. faecalis と同じ性質
E. faecium, E. gallinarum 類似の性質を示す。
E. faecium 運動性(−)
E. gallinarum 運動性(+)
E. casseliflavus, E. mundtii, E. flavescens 色素生産(pigmentation);ヒツジ血液
寒天培地のコロニ一黄色
E. casseliflavus, E. flavescens
運動性(+)
E. flavescens ribose(−)
グループVの菌の同定pyruvate, raffinose, sucroseに対する反応で同定。


B臨床分離される主な腸球菌
 ヒツジ血液寒天培地での腸球菌のコロニ−は白色又は灰白色で、大きさは0.5〜1.5mm位である.臨床分離E. faecalisの約20〜40%は馬、人、ウサギ血液寒天培地にてβ溶血を示す。
 臨床分離腸球菌の約80〜90%はE. faecalisで、残りは E. faeciumを主とし、その他 E.avium, E. gallinarum等の菌が分離される。そのため日常臨床検査においてはE.faecalisE. faecium 及びその他を区別すれば取りあえずさしつかえない。菌種の同定は最終的には機械あるいは同定用具にゆだねることが多いが日常的には以下の方法で簡便に同定できる。

臨床分離菌の簡便な同定方法
ヒツジ血液寒天培地上の生育コロニーは白、又は灰白色で他のレンサ球菌より大きめで大きさ0.5〜1.5mm位である。E. faecalisE. faeciumよりコロニーの大きさが少し大き目である。
腸球菌分離用培地 Bile esculin azide agar (Difco)および Enterococcosel Agar(BBL)培地に生育。黒〜黒灰色のコロニー形成(分離菌1コロニー、ヨージ又はエーゼ等でstreakにて確認可能)。
腸球菌分離用培地EF培地(日水)では E.faecalisが海老茶色、E.faeciumが黄色の集落として形成される。
グラム陽性球菌。
カタラーゼ陰性。
6.5%食塩、pH9.6,45℃生育可
Pyrrolidonyl arylamidase (PYR)試験陽性。


 これらの方法で腸球菌であることが推定された時、薬剤感受性試験で、E. faecalisE. faeciumか推測できる。一般に E. faecalisはペニシリン系感受性。E. faeciumは一般にペニシリン系耐性(臨床分離菌の約70%はペニシリン系耐性菌)。一般に E. faecalisはtellulite耐性、E. faeciumはtellulite感受性。またまれに分離される E. gallinarumは、生化学的性状においてほとんどE. faeciumと同じであり誤同定されることもある。しかしE. gallinarumは運動性を有しており、この点で両菌種を区別できる。

C腸球菌の薬剤耐性
腸球菌はゲンタマイシンのようなアミノグリコシド系あるいはセフェム系に対しては薬剤の細胞内取り込みが低いため自然耐性である(表3)
現存するあらゆる抗菌薬に対して獲得耐性になり得る(表3)
高度バンコマイシン耐性菌(vanA)は主としてE. faeciumで分離される。
E.faecium臨床分離菌の約70%がべニシリン系耐性で、その耐性機構は細胞質膜上のペニシリン系蛋白であるペニシリン結合蛋白の変化によるとされている。
E.faecalisのペニシリン系耐性はペニシリン系分解酵素(β−lactamase)生産による耐性であるが、現在までに我が国では分解されていない。


D腸球菌のプラスミド
腸球菌には一般に分子サイズの小さいプラスミドが存在する。このプラスミドのあるものは種々の腸球菌間において固形培地上において低頻度(供与菌当たり10-5以下)で接合伝達する。実験的にはmembranefilter上において接合伝達をさせる。E. faeciumのバンコマイシン耐性遺伝子(vanA耐性遺伝子)はこのようなプラスミド上に存在し、接合伝達によって受容菌に伝達する。
E. faecalisにはグラム陽性菌では唯一の高頻度接合伝達性プラスミドによる接合伝達機構が存在する。接合伝達性プラスミドは分子サイズが比較的大きく供与菌当たり100〜10−2の高頻度で受容菌に接合伝達する。プラナミドは高度ゲンタマイシン(≧1000μg/ml)、エリスロマィシン、ペニシリン系耐性、バンコマイシン耐性遺伝子等が存在する。


2.バンコマイシン耐性腸球菌、vancomycin resistant enterococcus (VRE)

@バンコマイシンの作用機構
 バンコマイシンはグリコペプチド系抗菌薬でグラム陽性菌に有効で、我が国ではMRSA感染症に適応されている。バンコマイシンは細胞膜を通貨せず、細胞表面において細胞壁のペプチドグリカンのpeptidyl-D-alanineのD-alanyl-D-alanine末端に結合し細胞壁合成を阻害する。

Aバンコマイシン耐性
 獲得耐性によるバンコマイシン耐性菌はこれまで腸球菌において分離されている。腸球菌のバンコマイシン耐性はバンコマイシン耐性値とバンコマイシン類似体テイコプラニン(teicoplanin)に対する耐性又は感受性によってA,B,Cの3グループに分類されている。そしてそれぞれのグループの耐性遺伝子に関連する遺伝子としてvanA, vanB, vanC遺伝子が存在する(表4)
 class A (vanA)は、E. faecium, E. faecalisで分類されるが、主としてE. faeciumにおいて多く分離されている。この耐性はバンコマイシン及びテイコプラニンに被誘導性耐性を示す。耐性遺伝子はプラスミド上に存在し、菌と菌の接合により耐性プラスミドが伝達することがある。院内感染原因バンコマイシン耐性薗として最も問題となっている耐性である。
 class B (vanB); E. faecium, E. faecalis, E. gullinarum で分離されているバンコマイシン被誘導性中等度耐性、テイコプラニン感受性である。耐性遺伝子は、染色体上に存在するとされているが、最近伝達性プラスミド上に存在するものが分離されている。class C(vanC); E. gallinarum, E.casseliflavusで分離されている。バンコマイシンに恒常性の低度耐性でテイコブラニン感受性である。これらの分離菌すべてが耐性であることから、自然耐性であると考えられている。遺伝子は染色体上に存在する。
 最近A,B,C, classとは異なるバンコマイシン耐性菌が米国で分離されている。それはE. faecalis, E. faeciumから分離され、バンコマイシシ被誘導性高度耐性(MIC ≧128μg/ml)、テイコプラニン感受性でその遺伝子は接合伝達性プラスミド上にも存在するとされている。

Bバンコマイシン耐性機構
 バンコマイシン耐性機構は細胞壁ペプチドグリカン構成成分であるぺンタペプタイド(pentapeptide)のpeptidyl-D-alanyl(4) -dD-alanine (5)の5番目の末端アミノ酸D-alanineを他の物質に置換されることによりバンコマイシンが結合できなくなることにより耐性となる(表5)。vanA, vanB 及びvanC遺伝子により生産される蛋白は4番目のD-alanine(4)と置換物質の結合酵素である。すなわちバンコマイシン感受性腸球菌はD-alanyl-D-alanine結合酵素(ligase)によりD-alanineとD-alanineの結合がおこりD-alanyl-D-alanineを形成する。classA及びclass B バンコマイシン耐性菌ではそれぞれVan A,Van B蛋白がD-alanineとD-lactateとの結合を行い、D-alanyl-lactateを形成する。class C耐性菌ではVanC蛋白がD-alanineとD-serineの結合を行い,D-alanyl-D-serineを形成する。耐性菌によって形成されるpeptidyl-D-alanyl-D-lactateまたはpeptidyl-D-alanyl-D-serineはそれぞれ細胞壁を形成できるがが、バンコマイシンは結合できなくなりバンコマイシン耐性となる。






表1 カタラーゼ非産出、グラム陽性球菌の同定基準
検査項目1)
GS VA GG PYR LAP Nacl 45 10
Ch P Y C1
Streptococcus ++--S --2)+-V -
Enterococcus ++--S -+++++3)
Lactococcus ++--S --2)+ -+
Aerococcus -+++S -+-+--
Gemella ++++S -+v ---
Pediococcus -+++R --+v +-
Leuconostoc +++-R +--v -+
1) GS: gram stein(グラム染色) Ch: chains(連鎖) P: Pairs(双球菌) T: tetrads (4連鎖) Cl: clumps(凝集) VA: vancomycin S: susceptible(感受性) R: resistance(耐性) CG: gas from glucose(グルコース分解によるガス発生) PYR: Pyrro1idonylarylamidase産生 LAP: leucine aminopeptidase産生 Nacl: 6.5% NaCl broth (6.5% Nacl培地での増殖能) 45: 45℃での増殖能 10: 10℃での増殖能 +:陽性反応 −:陰性反応 V: variable reactions (菌により+、−の反応が異なる).
2) Steeptococcus属、Lactococcus属の中で、それぞれ S. pyrogenes(A群レンサ球菌),L. garviaeのみが PYR生産陽性である。
3) 時に例外の菌が存在。(Manual of Clinical Microbiology, 5th Ed., American Society for Microbiology 1991)









表2 各種腸球菌の同定
Species MAN SBL SOR ARG ARA RAF TEL MOT PIG SUC PYU RIB
Group l
E.avium + + + - + - - - - + + +
  E.molodoratus + + + - - + - - - + + +
  E.raffinosus + + + - + + - - - + + +
  E.pseudoavium + + + - - - - - - + + +
Group ll
  E.faecalis + + - + - - + - - +* + +
  E.faecium + -* - + + -* - - - +* - +
  E. casseliflavus + -* - + + + - + + + -* +
  E. mundtii + -* - + + + - - - + - +
  E.flavescens + -* - + + + - + + + - -
  E.gallinarum + - - + + + - + - + - +
Group lll
  E. durans -* - - + - - - - - - - ?
  E. hirae - - - + - + - - - + - ?
  E. dispar - - - + - + - - - + + ?
  E.faecalis(var) - - - + - - + - - - + ?
Group IV
  E.sulfureus - - - - - + - - + + - +
Abbreviations and symbols: MAN, mannitol; SBL, sorbitol; SOR, sorbose; ARG, argihine; ARA arabinose; RAF, raffinose; TEL, 0.04% tellulite; MOT, motility; PIG, pigmentation; SUC, sucrose; PYU, pyruvate; RIB; ribose +, >90% positive; -, <10% positive;-* or +*, occasional exception (<3% of strains show aberrant reactions); ?, note tested, so results are unknown.






表3 腸球菌の薬剤耐性
自然耐性 β一ラクタム剤(セフェム系抗生物質)(〜50μg/ml)
aminoglycoside(gentamicinなど、低度耐性)(〜100μg/ml)
lincomycin(低度耐性)
T/S合成(生体内耐性)
獲得耐性 tetracycline
macrolide(erythromycinなど)
lincomycin(高度耐性)
chloramphenicol
aminoglycoside(高度耐性)(1000μg/ml<)
vancomycin
penicillin, ampicillin(penicillin分解酵素)

トレランス(penicillin,vamcomycin)
注 太字は院内感染で問題となる薬剤耐性







表4 バンコマイシン耐性腸球菌の分類
class 関連耐性
遺伝子
MIC(μg/ml) 耐性遺伝子の存在部位 耐性誘導 分離菌種
バンコマイシン(cancomycin) テイコプラニン(teicoplanin)
class A vanA ≧64 ≧16 プラスミド E.faecium, E.faecalis
class B vanB 16〜64 ≦1 染色体又はプラスミド E.faecium, E.faecalis, E.gallinarum
class C vanC 4〜32 ≦1 染色体 E.gallinarum, E.casseliflavus







表5 VREで合成されるペンタペプタイド(pentapeptide)(細胞壁構成成分)
腸球菌 ペンタペプタイド(5個のペプタイド)の4、5番目のアミノ酸の結合反応
Vancomycin感受性腸球菌D-Ala+D-Ala D-Ala−D-Ala peptidyl-D-Ala4-D-Ala5
      
  結合酵素(D-Ala−D-Ala ligasse)付加酵素
class A VRE, class B VRE D-Ala+D-Ala D-Ala−D-lactate peptidyl-D-Ala-D-lactate
      
  結合酵素(vanA,又はvanB蛋白)付加酵素
class C VRE D-Ala+D-Ala D-Ala−D-serine peptidyl-D-Ala-D-serine
      
  結合酵素(vanC蛋白) 付加酵素






参考文献

参考文献目次
1. 腸球菌の性質、検出方法
2. バンコマイシン耐性腸球菌感染症(含む院内感染)
3. バンコマイシン耐性腸球菌
4. 腸球菌のバンコマイシン以外の耐性薬剤
5. 腸球菌の高頻度接合伝達性プラスミド
6. 抗生物質の適正使用、化学療法、予防投与
7.院内感染対策


1.腸球菌の性質、検出方法
1. Bergys Manual of Determinative Bacteriology 第9版、1994
2. Manual of Clinical Microbiology 第6版、1995
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